唯一にして最大の特徴「イントレチャート」
ボッテガ・ベネタの最大の特徴は、きしめんのような多数の革紐を縦横に編み込んだ、「イントレチャート」と呼ばれる独特のデザインだ。
一般的にイントレチャートとは、「短冊切りのレザー紐を編み込んで行く技法」だと理解されているが、ボッテガ・ベネタの革は、近付いてよ〜く見ると、まったく異なる製法であることに気が付く。
簡単に言えば、バリ島のお土産の竹籠と同じようには編まれていないのだ。感覚的には、大きな一枚革の表面に別の革紐が通る多数のスリットが空けられており、そのスリットに短冊切りのレザー紐がクネクネと通っているイメージだ。大きな一枚革+多数の短冊切りの革紐というインテグレーションなのだ。
筆者にとって、衝動買いを起こすエネルギーのコアは、同じ様に見えて実はまったく違うという、どちらかと言えば、どっちでもいい程度の些細な事実にあるのだ。
このイントレチャートは、デザインだけでなく、実用性も兼ね備えている。最終的に編み上げられた革素材は、単に複数の革紐を編み込んだものよりも強靭だ。
筆者は毎週、往復8時間ほどの出張にボッテガ・ベネタのカバンをお供に持っていっているが、型崩れすることもなく購入時の方形を保っている。モバイルPCや充電器、メモや多数の書類、ホルダー、一泊出張に必要なその他のモノをすべて放り込んで、片手でやっと持てるくらいの重さになっているにも関わらずだ。取っ手も、付属のショルダーストラップも同じく強度が高い。
ブランド戦略も上手だ。「Bottega Veneta」という覚えにくい社名を無理矢理押し出すことなく、ほとんどすべての製品に同社の特徴であるイントレチャート技法を採用。今や「イントレチャート」と言えば、多少ファッションに興味ある人なら、ボッテガ・ベネタを最初に思い浮べるまでに浸透している。
すでに後発、先発を含め多くの「なんちゃってボッテガ」があふれる国内市場だが、商品の出来不出来は別として、編み目を見れば、その違いは一目瞭然だ。
今回の衝動買い
アイテム:「ボッテガ・ベネタ ブリーフケース ブラック」
購入価格:36万5400円
T教授
日本IBMから某国立大芸術学部教授になるも、1年で迷走開始。今はプロのマルチ・パートタイマーで、衝動買いの達人。
この連載の記事
-
第780回
トピックス
好みの時間を設定可能、乾電池式「ポモドーロタイマー」を衝動買い -
第779回
トピックス
レノボとAmazonベーシックのお勧め「ラップトップスタンド」を衝動買い -
第778回
トピックス
折ってちぎって6人で使える「Paper Pens」を衝動買い -
第777回
トピックス
ゲオでレトロ感満載「FM付き レトロスピーカー」を衝動買い -
第776回
トピックス
発売日に電子メモ「Boogie Board(papery)」を予約衝動買い -
第775回
トピックス
ユーザー評価の高いJPRiDE「model i ANC」を手に入れた! -
第774回
トピックス
割り切りが素晴らしい3COINSの3300円スマートウォッチを衝動買い -
第773回
トピックス
Galaxy純正の遺失物トレースタグ「SmartTag2」を衝動買い -
第772回
トピックス
昭和レトロなプレーヤー復刻版「サウンドバーガー」を衝動買い -
第771回
トピックス
人生最後の腕時計「ロレックス エアキング」を衝動買い -
第770回
トピックス
実測37g! 折り紙式ポータブルマウス「OriMouse」を衝動買い - この連載の一覧へ