Trend Micro LeakProof 5.0、7月24日受注開始へ
トレンドマイクロ、USBメモリに対応した情報漏えい対策
2009年07月01日 06時00分更新
トレンドマイクロは、情報漏えい対策製品の新バージョン「Trend Micro LeakProof 5.0」の受注を7月24日より開始する。LeakProofは、持ち出し規制の対象とするファイルのフィンガープリント(ファイル固有の特徴を識別する128バイトの情報)を作成し、このフィンガープリントに合致するファイルの持ち出しをリアルタイムで防止する製品。フィンガープリントの作成はサーバで行なうが、フィンガープリント情報はクライアントPCに配信されるため、社外に持ち出された場合でも、機密情報の漏えいを防止できる。
本バージョンでは、情報漏えいやウイルス感染の手段として使われることで大きな問題となっているUSBメモリの制御に対応。USBメモリの使用を全面的に禁止するだけでなく、利用を許可するUSBメモリをホワイトリストとして登録することが可能になった。これにより、出所の怪しい持ち込みのUSBメモリの使用を禁止しつつ、業務用として特定のUSBメモリの使用は許可するといった柔軟な運用が可能になる。
また、これまでのバージョンでは、持ち出し規制の対象とするファイルの登録を基本的にユーザーが手動で行なっていた。これに対し本バージョンでは、ソフトウェアのソースコードなどの企業の機密情報やクレジットカード番号などに加え、
- 日本人の代表的な名字(トップ1000)
- 日本の市区町村名(1945件)
- メールアドレスフォーマット
- 誕生日(日付データ)
- 電話番号のフォーマット
といった個人情報となる情報をテンプレートを予め登録。直感的でわかりやすい日本語GUI上で、個々のニーズに応じてテンプレートを選択・カスタマイズすることで、手間をかけずに設定できるようになった。
ほかに、Winny経由の漏えいへの対策や、プリントアウトの阻止、クリップボードの無効化など、日本企業における情報流出経路のなかで対策の要望が高かった経路での対策機能を搭載。また、LeakProofクライアントがインストールされていない持ち込みPCに機密情報を書き込めないよう制限する機能も加わった。
製品は、フィンガープリントの作成管理などを行なう「LeakProofサーバ」と、クライアントPCにインストールしてファイル操作などを制御する「LeakProofクライアント」で構成される。また、LeakProofサーバは、クアッドコアのXeon E5410を搭載する1Uラックマウントサーバに必要なソフトウェアがインストールされた「アプライアンス版(LP-100A)」と、VMware ESX / ESXi上で動作する仮想マシンイメージとして提供される「Virtual Appliance版」が用意される。
価格(税別)は100クライアント利用時で、サーバにアプライアンス版を利用した場合に122万円(サーバが80万円、100クライアントライセンスが42万円)。また、Virtual Appliance版の場合は、72万円(サーバが30万円、100クライアントライセンスが42万円)となる。どちらの場合も、次年度以降には契約更新料が必要で、こちらの価格はサーバ・クライアントライセンス共に、更新発注時に提示された新規標準価格の50%となる。

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