アイディア次第でスペック以上の使い方も
―― 「PLUS」のハイライトは、ソングの再生中に演奏操作ができることだと思うのですが。
佐野 ソングでパターンを並べて打ち込めば、ステップが長くなったのと同じことになるんです。長いメロディーは仮にソングを組んで打ち込んでおくことができます。
Koishi それはいいですね!
―― というDS-10 PLUSが皆さんの手元に来たらどう使います?
Koishi コード進行している上でメロディが弾けるわけですよね。それはいわゆるポップスっぽい曲の作り方には便利だと思います。
ヨナオ パターン毎にカオス・パッドのキーやスケールが変えられるので、コード進行や転調に合わせることができますよね。
一同 おお、なるほど!
ヨナオ だから演奏部分の機能向上は、発表されているスペック以上のものがあると思います。
Koishi 僕は発表の字面だけ読んで大興奮しましたよ。
佐野 ただソングを鳴らしながら、こうやってツマミをいじってると、最後に回したツマミの位置を覚えているんで、そこでセーブしちゃうと、最後のパラメータで残っちゃう。そこはコツが必要ですね。
一同 なるほどー。
―― それも含めて初心者には相当ハードルが上がっちゃいましたね。
佐野 いきなりデュアルモードだと訳が分からないでしょうね。だからDSiでも起動時には従来のDS-10と同じシングルのモードが選べるようにしてあります。
―― シングルで慣れてからステップアップして欲しい、ということですね。
Koishi シングルで作ったデータもデュアルモードで読み込めるんですか?
佐野 はい、セッションという単位は一緒なので。
―― DSiではシンセが4台分、それぞれ(音源は)2VCOなのでモノフォニックだけど8声使える。でも和音を打ち込むのが面倒なので、ポリフォニックとして1トラックで扱う、みたいな方向性はありませんでしたか?
佐野 データの互換性を保とうとすると、それはできないんですよ。違う製品になっちゃう。DS-10のデータ構成を保ちつつ、もともとのDS-10ユーザーにも使って欲しいという発想なんです。
―― 下位互換性を重視した結果だと。
佐野 というかですね、そもそもうちのプログラマーが「DSiなら2台分動きそうですよ」っていう話を聞いたところから始まった話なんですよ。えーっ、マジ? ならやろやろやろーっ! ってね。
一同 (爆笑)