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本当に使える無線データ通信はこれだ! 第4回

自宅回線はもう不要 無線データ通信ですべてをこなす

2009年06月29日 18時00分更新

文● 二瓶 朗、ASCII.jp編集部

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無線データ通信用ルーターはゲーム機を繋ぐのに便利
自宅無線LANのセキュリティ確保にも

 FTTHなどの固定回線を契約しているなら「わざわざ自宅で無線データ通信を使うことなんてない」「前ページで紹介したような機器なんて要らない」という人もいるかもしれない。

 そのような人にとっても、無線データ通信を自宅で使うことが役に立つ場面が有り得る。それがニンテンドーDSを自宅の無線LANに参加させている場合だ。

ネットワークの分離

ニンテンドーDSに合わせて、無線LANの暗号化をWEPに落とすと、ネットワーク全体が危険になる。そこで無線データ通信アダプター対応ルーターをニンテンドーDSを繋ぐために用意して分離すると、自宅のネットワークに侵入される危険性が減る。ただし、分離したネットワークに他者が接続して、“踏み台”とされる可能性がゼロになるわけではないので念のため

 ニンテンドーDSは標準で無線LAN機能を搭載しており、ゲームのネット対戦などに利用している人も多いだろう。しかし、無線の暗号化技術はWEPにしか対応していない。

 そのためニンテンドーDSを無線LAN経由でインターネットに接続しようとしたら、ネットワーク全体を「WPA2-PSK」といった最新の強固な暗号化技術ではなく、WEPに合わせる必要が生じる。結果として無線LAN全体のセキュリティレベルが下がってしまうこととなる(ニンテンドーDSi本体はWPA2に対応するが、従来のDS用ソフトはWEPしか利用できない)。

 WEPの暗号キーは、とあるツールを使えば10秒もかからず解読できるとされている。実際には無線LANアクセスポイントに接続する機器を制限するなどの設定ににより、不正なアクセスは防げるかもしれない。それでも無線通信自体を傍受される可能性も有り得る。

 こういったセキュリティの問題を回避するために、自宅のPC環境は強固な暗号化を施した無線LANで固めておき、ニンテンドーDSのインターネットアクセスには無線データ通信と前述の対応ルーターで分離するという手が有効になるのだ。

今回紹介したようにネットワークを分離しなくても、最新の無線ルーターの中にはWEPとWPA2のように複数の暗号化に対応し、かつWEPで接続したクライアントからは他の機器にアクセスできないようにして、ネットワークを守る機能を持つものもある。左はバッファローの「WZR-HP-G300NH」。任天堂もみずからそのような機能を持つルーター/アクセスポイント「ニンテンドーWi-Fiネットワークアダプタ」を提供している

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