レノボジャパン(株)は24日、14.1型液晶ディスプレーを搭載するモバイルノートパソコン「ThinkPad T400s」を発売した。価格は19万9950円から(ダイレクト価格の場合)。
ThinkPad T400sはレノボのラインナップでは14型級のハイエンドに属する製品で、13型級のモバイルノート「ThinkPad X300」シリーズで導入された薄型軽量化の技術を用いて設計されたモバイルノートである。
ThinkPad T400sはハイスペックながら薄型軽量化を実現。サイズが小さいスモールフォームファクター(SFF)向けのインテル製CPUとチップセットの採用や、高密度実装基板の採用により、従来のThinkPad T400と比べて基板の実装サイズを約38%、基板重量は約83%も低減。フットプリントはほとんど変えずに、厚さ約25%減、重さは約20%軽量化を実現したという。重さは約1.77kg(BDモデル)、厚さは21.1~25.9mmとなっている。
ThinkPadのキーボードは評価が高いが、ThinkPad T400sでは使いやすさに配慮した新しい仕様がいくつか取り入れられている。
目で見てすぐに分かる大きな違いは、EscキーやDeleteキーのサイズ。ユーザー調査で使用頻度が高かった両キーのサイズを縦に拡大して、押しやすくしている。キーを支えるパンタグラフ構造も改良し、クリック感向上やタイプ音の低減を実現したほか、キー同士の隙間を若干小さくして、隙間からゴミなどが入ることを防いでいるという。同社大和事業所でT400sの製品開発を統括した磯田 肇氏は、「代々の機種の中でも優れもの」と、このキーボードに胸を張る。
高い処理性能も要求されるTシリーズの最新機種だけに、性能面でも充実している。CPUにはCore 2 Duo SP9400(2.40GHz)を搭載。ディスプレーはサイズの広い14.1型で、解像度も大きめの1440×900ドットとなっている。ストレージはHDD(250GBまたは120GB)のほかに、64GBか128GBのSSDも選択できる。海外モデルは256GB SSDのモデルもラインナップされているが、日本向けには今のところ用意されていない。薄型のボディーながら、取り外し可能なウルトラベイ・スリムにDVDスーパーマルチドライブかBDコンボドライブを内蔵する点も特徴のひとつだ。OSはWindows XP Professional SP3(Vista Businessダウングレード)をプレインストールしている。
バッテリーは薄型のリチウムイオン充電池(6セル)を搭載。バッテリー駆動時間は最大約6.3時間。ウルトラベイ・スリムにオプション・ベイ・バッテリーを追加装着した場合は、最大約11時間の駆動時間を実現する。
価格は同社ダイレクト価格で19万9500円と、決して安くはないが、盛りだくさんの仕様ながら20万円を切っている。BDコンボドライブモデル(HDD 120GB)は20万4750円。
WiMAXモデルも7月に投入!
発表と同時に発売されたモデルにはないが、インテルのWiMAX/WiFi通信モジュールを内蔵したモデルも、7月には発売される予定だ。磯田氏によると、本来はまだWiMAXの通信圏外にある大和事業所で実験したところ、USBドングル型WiMAX通信モジュールでは安定した通信ができない状況でも、ThinkPad T400sの内蔵アンテナと内蔵モジュールの組み合わせでは、YouTubeの動画も安定して再生できたという。
独自のWiMAX通信ユーティリティーを搭載することで、WiMAX接続の高速化やWiFiとの切り替えを実現。WiMAXとWiFiの使い分けを簡単にするなど、単なる“WiMAX内蔵”ノートに止まらない使い勝手を実現しているようだ。製品版の登場を期待したい。
ThinkPad T400s(2801A7J)の主な仕様 | |
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CPU | Core 2 Duo SU9400(2.40GHz) |
メモリー | 2GB |
グラフィックス | Intel GS45 Expressチップセット内蔵 |
ディスプレー | 14.1型ワイド 1440×900ドット |
HDD | 250GB |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ |
無線通信機能 | IEEE 802.11a/b/g/n、Bluetooth 2.1 |
サイズ | 幅337×奥行き241×高さ21.1~25.9mm |
質量 | 約1.79g |
バッテリー駆動時間 | 約6.3時間 |
OS | Windows XP Professional SP3(Windows Vista Businessダウングレード) |
価格 | 19万9500円(ダイレクト価格) |
