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コスト削減100本ノック 第5回

【5本目】Webメール導入でメールの管理コストを減らせ

2009年06月24日 09時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp
記事協力●ネオジャパン

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WebブラウザをクライアントにできるWebメール

 Webメールとは、Webブラウザ経由でメールを送受信するシステム。Gmailみたいなものといった方が、今やわかりやすいかもしれない。メールサーバにWebメールのソフトウェアをプラスすることで、メールボックスをWebブラウザ経由で閲覧できるようになる。

メールの機能をWebブラウザ上に実装したWebメール(画面はGmail)

 Webメール自体の歴史は古く、1990年代はISPのサービスとして提供されており、その後企業や教育機関のメールシステムとして、導入されるようになってきた。

 Webメールのメリットは、やはり専用のメールクライアントを必要としない点。Webブラウザからサーバにログインするだけで、メールクライアントの機能が使えるので、設定も容易。個々のバージョンアップも不要で、メール自体をダウンロードする必要もない。こうしたメリットは学生や教職員の多い学校や営業所や支店が分散している企業にとってはうれしいものだ。

 こうしたWebメールの導入に際しては、Google AppsのようなSaaS型のサービスを使うか、自社にWebメール製品を入れるといった選択肢がある。SaaS型サービスの方はサーバを所有しないため、手間もかからないが、SaaS事業者にメールのデータを渡すことに不安を感じるユーザーも多い。こうしたユーザーは自前でWebメールソフトを導入すればよいだろう。

企業のメールサーバに
Webメール機能を付与する「Denbun」

 こうした企業向けWebメールソフトの代表として挙げられるのが、ネオジャパンの「Denbun(デンブン)」である。Denbunの大きな特徴は、メールクライアントと同等の操作性をWebブラウザ上で実現しているという点だ。最新のAjax/Flashといった技術により、ドラッグ&ドロップのメール操作やウィンドウサイズの変更、右クリックメニューなどが再現されている。もちろん、メールのフォルダ管理や検索のほか、フィルタリングなど一般的なメールクライアントと比べても遜色のない機能を搭載する。

ドラグ&ドロップの操作感をWebブラウザ上で実現するDenbun

 DenbunはPOP版とIMAP版の2つがあり、Denbunサーバがメールサーバとクライアントの間でメールを管理する。POP版はDenbunサーバのメールを保存し、データベースに格納するが、IMAP版ではメールの本体はIMAPサーバに格納される。IMAPサーバに保存されたメールをDenbunサーバがユーザーのリクエストに従って、コマンド操作し、Webコンテンツとして表示するという流れになる。そのため、セキュリティという観点からいえば、Denbun+IMAPサーバという組み合わせによるメールの集中管理が最良と考えられる。この組み合わせであれば、メールのダウンロード自体を禁止し、完全にオンラインの状態でのみ閲覧するようにすることも可能だ。Internet Explorer 7はもちろん、Firefox3やSafariなどのWebブラウザでの利用も可能なので、いろいろな環境で利用できる。

図 IMAP版のDenbunの構成図

(次ページ、Denbunユーザーに導入効果を聞く)


 

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