SaaSで消費電力削減に
今回の調査で、グリーンITの推進のために行なうこととして一番多かったのが古い機器の交換だった。IT機器は日進月歩で進化しており、省電力化もどんどん進んでいる。消費電力の多い製品を少ない製品に置き換えるのは、至極もっともなことだろう。そして、消費電力の監視や少し前から話題のサーバ仮想化/統合化が続き、57%のユーザーが挙げたのが実はSaaSだった点が注目できる。
電力削減の手段としてSaaSを積極的に推進すると答えた企業は、グローバルでは20%だ、国内では33%であり、グリーンITの一環としてのSaaSは特に日本で人気があるようだ。
ストレージの削減でグリーンIT
急速に普及が進んでいるSaaS/クラウドコンピューティングだが、企業のすべての機器を外部に出せるわけではない。自社設備内でのグリーンIT化の一環として、シマンテックが推奨しているのが、ストレージの統合・削減だ。
シマンテックの発表によれば、サーバの仮想化/統合化は進んでいるのにもかかわらず、ストレージは手つかずだという。これまでのストレージの使い方では、実際に使う容量よりも大量に割り当てを行なっており、使用率は35%にすぎない。それでも、割り当て可能な容量がなくなってきたら、ストレージの追加を行なってきた。
こうした問題を解消するのが、シマンテックのストレージ管理製品群である。「Veritas CommandCentral Storage」を導入すれば、ストレージの未使用領域を検出が可能になる。また、「Veritas NetBackup PureDisk」は、ストレージ内の重複データを排除することでデータ量を50分の1から500分の1まで削減できるという。
追加のストレージを導入すれば、購入コストも生じるし消費電力も増加する。ストレージを効率的に利用できれば、こうした問題も生じない。グリーンITを考えているのであれば、ソフトウェアの導入によるストレージ台数の抑制も有効な手段といえるだろう。
深刻な電力問題と高額な電力料金
そもそも、なぜグリーンITなのか。その大きな理由が電力問題であり、加えて日本では高額な電力料金の問題がある。アメリカの環境保護庁「EPA(Environmental Protection Agency)」などの
-->