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松村太郎の「ケータイが語る、ミクロな魅力」 第77回

新たなケータイライフをもたらすソーラーケータイ

2009年06月23日 12時00分更新

文● 松村太郎/慶應義塾大学SFC研究所 上席所員

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ソフトバンク「936SH」
ソーラーパネルが特徴付けるハイスペック端末

936SH

936SH

 ソフトバンクからは「SOLAR HYBRID 936SH」としてリリースされる。この端末は、液晶背面に巨大な常時表示のサブディスプレイを大胆に取り入れてケータイを閉じたままで情報端末化した「mirumo 934SH」、高級感のあるアルミボディが特徴的な「THE PREMIUM WATERPROOF 935SH」の2機種と基本設計を共通化したモデルとなる。

 3機種とも防水、800万画素のカメラ機能を搭載したフルスペックの折りたたみ型ケータイだが、前述のようにそれぞれ特徴的な要素を持ち合わせている。

 極論すれば外見だけ変えているだけじゃないか、という言い方ができるかもしれない。しかし、デザインとコンセプトを大胆に変化させられるほど、シャープがケータイに載せられる新しいテクノロジーを揃えている点には、むしろ驚かされる。そしてそのひとつがソーラーパネルということになる。

 使われているソーラーパネルや特性などはau「SH002」と同じだが、共通プラットホームでの差異化を出すために、ピュアなソーラーパネルをなるべくアピールするような方向付けがされているように思える。一方でソーラーが搭載されたケータイを日常のモノにしようとも考えている。

ソーラーケータイの936SHは、基本設計を934SH、935SHと同一にしている。写真左の934SHは新開発の「メモリ液晶」を搭載。非常に省電力であることを活かして、常時点灯させるというアイデアでサブディスプレイを新たなメディアとした。一方、935SHはアルミボディの重厚感がある大人向けモデル。端末を差別化しうる技術を持っているのがシャープの強味だ

 「ケータイは新しいデバイスを搭載しやすいし、モバイルとソーラーの相性に高いと言えます。ソーラーパネルを大々的にアピールしたい気持ちがある一方で、この端末を将来的に特別なモノと見られたくもありません。ケータイにソーラーが搭載されているのがあるべき姿というイメージで見てもらいたかった。そのため、スペックも妥協せずハイエンドのモノを搭載しました」(シャープ株式会社 通信システム事業本部 澤近 京一郞氏)

 SH002ではソーラーパネルの表面が色味のある光沢でキラキラするように作られていたが、ソフトバンク端末ではソーラーパネルの色がそのまま見える形になっている。「ソーラーカラーが、近い将来ファッショントレンドになるかもしれませんね」という澤近氏の言葉には、不思議と説得力がある。

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