コピー機能
MF8450のコピー機能は、オフィス用コピー機として必要十分な機能を持つ。読み取り解像度はスキャナと同じ600dpi×600dpiで、書き込みも同じ解像度で行なえる。もちろんカラー、モノクロコピーが可能で、連続複写枚数は99枚まで設定可能となっている
基本的な機能や用紙サイズはスキャナと同等だ。付加機能としては、縮小レイアウト(2in1、4in1)、50~200%の拡大縮小、枠消し(原稿枠消し、ブック、パンチ穴)といった機能もある。メモリソートや両面機能も装備するなど、使いやすさも考えられている。
コピーの速度は、カラー、モノクロともに片面で17枚/分、両面で3.5枚/分(7ページ)と高速。また、スタンバイ時からコピー開始までのファーストコピータイムを16秒以下に抑えるなど、ユーザーをイライラさせない工夫もある。スキャナの節で紹介した機能が、コピー機能にも活かされているわけだ。
さらに、コピーをきれいに出力するための機能も盛り込まれている。特に、「黒文字処理技術」は注目だ。これは、テキスト部を自動判別して、その部分をK版(黒トナー)だけで印刷するもの。テキストをK版だけで印刷するため、色ずれのないくっきりした印刷が可能だ。また、カラートナーを無駄に消費することも防ぐ。加えて、文字と線のモアレやジャギーを減らして鮮明にしたり、写真やグラフィックスの階調性を改善する「T-MIC」という機能も搭載されている。
画像調節機能は、カラー選択(カラー、モノクロ自動、フルカラー、白黒)、画質選択(文字/写真/地図、印刷写真、印画紙写真、文字)、自動濃度調整(マニュアル9段階)など豊富な機能を持つ。
FAX機能
FAX機能としては、3Gのほかに33.6kbpsで通信できるスーパー3Gに対応する。送信機能は、グループダイヤル(199件)、ワンタッチダイヤル(200件)、同報送信(201宛先)など充実している。
出力機能としては、受信したFAXを両面印刷する機能もある。また、受信した文書を別のFAXに転送したり、PCの共有フォルダに自動転送する「ファックス転送機能」も持つ。
メモリ受信も強力だ。用紙切れ時でも1000枚以上の文書を保存しておける。さらに、停電の際にも受信したデータを失わないよう、「メモリバックアップ機能」によって1時間までは受信データが保持される。
MF8450のFAX機能で注目したいのが、「インターネットファックス」だ。これはその名の通り、FAXデータをメールの添付文書としてインターネットを経由して送受信する機能。宛先がインターネットに接続されていることが条件だが、FAX送信の通信費を劇的に減らすことができるだろう。企業の地方の営業所などに導入すれば、その効果は大きい。通信モードとしては、RFC 2305のシンプルモードインターネットFAX(ITU-T T.37およびW-NET FAX)に準拠する。送信には、SMTP(SMTP認証対応)、POP3(POP before SMTP対応)が利用できるメールサーバが必要だ。送信できるのはモノクロのみで、解像度は200×100dpi、200×200dpiの2種となる。
もう1つの注目の機能が、PCからダイレクトにFAXを送信できる「PCファックス送信」。アプリケーションで作成したデータを、プリンタに出力する感覚でFAX送信できる。いったん紙に出力してからFAXを送信するのに比べて手間がかからないだけでなく、汚れやカスレのない送信が可能となる。ダイレクトメールなど、大量のFAXを送信する場合にも威力を発揮するだろう。
このほか、1回線をFAXと電話で共用する「FAX/TEL自動切り替え機能」も装備しているので、スモールオフィスで活躍できるはずだ。
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