スキャナ機能
MF8450には、標準でADFが装備されている。A4、B5、A5、レター、リーガルサイズで最大50枚までの原稿をセットでき、複数ページのスキャンが効率的に行なえる。
スキャンはカラー、モノクロが可能。中央から周辺にかけてピント性能を均一化する「スーパートーリックレンズ」を採用し、高画質なスキャンを実現する。
SEND Lite(図1)は、スキャンしたデータをSMBやFTPを使ってネットワーク上の共有フォルダにコピーするほか、SMTPを使ってメールの添付データとして送信することができる。読み取り解像度はカラー、モノクロともに最大600dpi×600dpiとなっている。600dpi時のA4原稿読み取り速度は、カラー、モノクロともに3秒/枚とかなり高速だ。つまり、ADFを使ったスキャンでは、カラー、モノクロともに約20枚/分をこなせる計算だ。MF8450には、原稿がカラーかモノクロかを自動判別する「リアルタイムACS」機能があり、プレスキャンなしに原稿のタイプを判別できる。この機能によってスキャン速度を大幅に向上させていると思われる。
出力フォーマットは、TIFF(MMR)、JPEG、PDFの3種類。なお、PDFを選択した場合はファイルサイズを最大10分の1まで圧縮する「高圧縮PDF作成機能」が利用可能だ。これにより、ネットワークやサーバリソースの負荷を軽減できる。
また、同報送信で複数の宛先にスキャンデータを送る機能もある。たとえば、スキャンデータをA社にはFAXで、B社にはメールで、さらに社内の共有フォルダに履歴として保存、といったことが可能だ。
一方、「Color Network Scan Gear」はTWAIN対応のアプリケーション上から、ネットワークを経由してスキャンする方式だ。たとえば、アドビ システムズのPhotoshopなどで利用できる。対応OSは、Windows 2000/XP/Vista/Server 2003/Server 2008となっている。
こちらのスキャン方法でもモノクロ、カラーともに3秒/枚という高速スキャンが可能だが、ネットワークの帯域によっては速度が低下する。読み取り解像度はカラーで最大300dpiまで、モノクロで600dpiとなる。
このほか、MF8450にUSBメモリを接続し、これにスキャンデータを保存する「Scan to USBメモリ」機能もある。PCを使わなくてもスキャンデータを気軽に持ち出せるのは便利だろう。
このように、ネットワークスキャナとしての機能はかなり充実している。ただし、専用スキャナに比べると、読み取り解像度はそれほど高くない。
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