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サーバトラブル解決のセオリー 第2回

サーバにアクセスできない時のはじめの一歩

まずはリモートでトラブルの原因を切り分けよう

2009年07月03日 09時00分更新

文● 堀口幹友/キャンユー

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ハートビートの監視

 ここまで見てきたのは、問題が起こったあとの「事後対策」だ。では事前に何かできることはないのだろうか。もっとも手軽なのは、サーバのハートビート(死活)を定期的に監視することだ。ハートビートとは、「心臓の鼓動」のことで、この場合はサーバが動いていることの証という意味である。

 なにをもってハートビートとするかはいろいろな判断基準があるが、簡単なのは、定期的にメールを送るようにしておくことだ。メールの宛先を携帯電話のアドレスにしておけば、出張先や自宅でも監視できるので安心である。どれくらいの間隔でメールを送るようにするかはケースバイケースだが、あまり短い間隔だと煩雑かもしれない。とはいえ、あまり間隔を空けすぎると、対処が遅れて意味をなさない。状況を見ながら調整しよう。

Linuxサーバの場合

 Linuxであれば、cronを使えばよい(画面9)。

画面9  cronで定期的にメールを送る設定例

 Perlなどを使えるなら自分でスクリプトを書けばよいが、とりあえずの簡便な方法としては、単純にメールするだけでも十分目的を達する。

 pingの実行結果をメールできるので、自サーバだけでなく、同時に(Windowsサーバを含む)ほかのサーバのハートビートも監視できる。あるいはFedoraやCentOSなどの場合、もともとLogwatchが毎日午前4時にroot宛てにメールを送るようになっているので、それで代用してもよいだろう。

Windowsサーバの場合

 Windows Server 2008の場合、[管理ツール]にあるタスクスケジューラから定期的にメールを送れる。

 [操作]メニューから[タスクを作成]を選び、メニューに従ってスケジュールなどを設定する。あとは[操作]タブで「電子メールの送信」を設定すればよい。なお、メール送信の詳細条件を設定したければ、Windows PowerShell(Windows Script Host)などでスクリプトなどを書く必要がある。興味ある方は、マイクロソフトTechNetスクリプトセンターなどを参照するとよいだろう。

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