パケットキャプチャ型のアクセス解析ツールの目的:ネットワークパフォーマンスの計測
パケットキャプチャ型のアクセス解析ツールは、ネットワークリソースを計測し、適切なネットワーク構成を調べるために使います。
パケットキャプチャ型のアクセス解析ツールは、ネットワーク内に監視用サーバーを設置し、ネットワークを流れるパケットそのものを見るアクセス解析ツールです。HTMLにビーコンプログラムを埋め込む必要もありませんし、複数のWebサーバーがある場合でも、設定さえすれば簡単にアクセスを解析できます。パケットをキャプチャして集計するために専用のサーバーを用意しますので、リアルタイムでアクセス状況が分かるのもメリットです。
リアルタイムで状況が分かることは、マーケティング担当者にとって重要です。Google Analyticsは集計に1日程度の遅延がありますが、パケットキャプチャ型のアクセス解析ツールを併用すれば、人気キーワードやアクセスが集中しているページをリアルタイムで把握し、即座にコンテンツを更新するなどの対応が可能になります。
ただし、やりとりがSSLで暗号化されていると、どのURLへのアクセスか判別できませんし、HTTPのやりとりだけでは人間なのかロボットなのか区別するのはまず不可能です。あくまでも、ネットワーク全体のトラフィックを計るのが目的であり、ページビューなどの計測はオマケ機能と思った方がよいでしょう。
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次回は、Google Analyticsを使ったアクセス解析の前段階として、トラフィックの種類について説明します。座学が多く、なかなか本題のアクセス解析の話題になりませんが、できるだけ現場の数字を使いながら説明します。
著者:中野克平(なかの かっぺい)
アスキー・メディアワークス技術部基盤研究課係長(兼デジタルコンテンツ部編成課係長)。ASCII.jpをはじめとするアスキー・メディアワークスのWebサイトについてアクセス状況を解析し、事業を改善する報告をしながら、基盤となる検索エンジン技術、Webアプリケーションの研究開発を担当している。