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物欲AVコモノ道 第10回

パイオニアの意地!? 「PDX-Z10」でiPodも超高音質

2009年06月12日 12時00分更新

文● 川添貴生/インサイトイメージ

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数々の高音質化のための仕組みを搭載

音質のこだわりは底面にもあった! 振動を吸収するためのインシュレーターは、設置面積をできるだけ抑えるためにすり鉢状となっており、さらに本体を3本の軸で支える構造になっている

音質のこだわりは底面にもあった! 振動を吸収するためのインシュレーターは、設置面積をできるだけ抑えるためにすり鉢状となっており、さらに本体を3本の軸で支える構造になっている

 PDX-Z10は、アンプとCDプレーヤー、AM/FMラジオチューナーを組み合わせた製品だ。さらにUSB端子に接続したiPodやUSBメモリー内の音楽を再生できるほか、Ethernet端子も搭載し、DLNAによるパソコン内の音楽の再生や、インターネットラジオの受信/再生もできる。

 こうして最新のインターフェイスで身を固めつつ、レコードプレーヤーを接続するためのPHONO端子も用意されているところに、この製品が紛れもなくピュアオーディオの世界の製品であることを感じさせる。

PDX-Z10の背面。中央に見えるのがEthernet端子で、10/100BASE-TXに対応する。ライン入力用の端子の右側にあるのがPHONO端子だ。スピーカー接続端子は真鍮削り出し

PDX-Z10の背面。中央に見えるのがEthernet端子で、10/100BASE-TXに対応する。ライン入力用の端子の右側にあるのがPHONO端子だ。スピーカー接続端子は真鍮削り出し

前面にはiPodやUSBメモリを接続するためのUSB端子が用意されている。対応するiPodは第5世代以降のiPod、iPod nano、iPod Classic、iPod touchとなっている(iPod shuffle、iPhoneには非対応)

前面にはiPodやUSBメモリを接続するためのUSB端子が用意されている。対応するiPodは第5世代以降のiPod、iPod nano、iPod Classic、iPod touchとなっている(iPod shuffle、iPhoneには非対応)

 アンプは信号処理をすべてデジタルで行なうフルデジタルアンプで、1台のスピーカーの駆動に2つのアンプを利用する「パラレルBTLアンプ構造」や、スピーカー出力部における左右のチャンネルの干渉によって生まれるノイズを解消する「L/Rセパレートシールド構造」を採用するなど、高音質化のための仕組みが数多く盛り込まれている。

 また音源の信号と実際の処理の時間軸のズレから音質が低減するジッターを解消するための「サンプレートコンバータ」、通常44.1kHzで再生されるCDなどの非圧縮音源を88.2kHzに変換する「ハイサンプリングレートモード」、圧縮音源を高音質で再生する「A.S.R.」(アドバンスト・サウンドレトリバー)などの機能も搭載しており、音質への妥協のない姿勢が感じられる。


iPod内の音楽をデジタルのまま取り込むこだわり

 できるだけデジタルで処理するというこだわりから、iPod内の音楽を再生する際もデジタルのままPDX-Z10に取り込んでいる。iPod対応を謳うオーディオ機器は増えているが、その多くはiPod内でアナログに変換した音を取り込んでいる。こうなると音質はiPodのD/Aコンバータに大きく左右されることになるが、PDX-Z10ではデジタルのまま取り出すことでアナログ/デジタル変換による音質劣化を最小限にとどめているわけだ。

インターネットラジオやiPodの楽曲は本体のディスプレーに表示される

インターネットラジオやiPodの楽曲は本体のディスプレーに表示される

 インターネットラジオに対応していることも、PDX-Z10の大きな特徴だろう。ワールドワイドでは多くのラジオ局がインターネットでの配信を行なっており、さまざまな音楽を気軽に聴くことができる。

 この原稿を執筆している間も、BGM代わりにiTunesを使って「CBC Jazz」というラジオ局を聴いているが、こうしたすばらしいリソースがパソコンでしか聴けないのはあまりにももったいない。しかしPDX-Z10ならしっかりしたオーディオシステムで楽しめるわけで、ぜひ活用したい機能である。

オプションのBluetoothアダプター

オプションのBluetoothアダプター「AS-BT100」(実売1万円前後)を装着したところ

 またオプションではあるが、Bluetoothに対応していることも大きい。特にこのメリットが活かされるのは、パソコン上の音楽を聴く場面ではないだろうか。ケーブルを取り回さなくて済み、気軽にHDD内に蓄積された音楽を高音質で楽しめるメリットは大きい。こうした用途では無線のありがたさを実感できるはずだ。

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