各社からタッチパネル操作のデジタルカメラが登場するなか、富士フイルムからもタッチ操作に重きを置いたコンパクトデジタルカメラが発表された。
「FinePix Z300」は従来機「Z200fd」をベースに、背面に3型のタッチパネル式ワイド液晶モニターを搭載。ほとんどの操作を画面タッチで行なえる。発売日は6月20日で、予想実売価格は4万円前後だ。
背面にはモニターがあるのみ
Z200fdから背面のデザインが大きく変わり、カーソル+ボタンが一切なくなった。1面のワイド液晶があるのみだ。これにともなってズームレバーも本体上面に移ったほか、やはり上面にMENUを呼び出せるボタンが付いた。MENUはタッチ操作でも呼び出せるが、頻繁に呼び出すだけにハードウェアとしての専用ボタンがあるのは便利だ。
液晶表示やメニューシステムはタッチ操作に合わせて大きく変わり、とくにワイド液晶を活かして4:3画面の左右に各種アイコンが並んだ表示方式は見やすく操作しやすい(撮影モードには16:9比率のモードも用意されているが、この場合はアイコンがオーバーラップ表示される)。
アイコンの並びは左側が縦5段なのに対し、右側は下側に2つしかない。これは手で持ったときに右手親指でアイコンを押してしまわないようにとの配慮だ。撮影時に表示されるアイコンは撮影モード(オート、シーン認識オート、各種シーンプログラムなど)、フラッシュ、タイマー、マクロ、それにMENU、再生モードといった、利用頻度の高い機能となっている。
ISO感度や記録画素数、露出やホワイトバランスなどの機能はMENUキーを押しての設定となるが、ここで表示されるメニューもアイコンの並びとなっていて、従来のFinePixとはかなり印象が異なったものになっている。
インターフェイスはかなり練られており、撮影・再生ともにアイコンの視認性・少ないタッチ数で各種の操作ができるなど使いやすい。
また、FinePix Zシリーズなどの入門機の場合、露出補正やマニュアルホワイトバランスなどはメニュー内の2ページ目にあるなどして、ちょっと補正したいときに操作がやや煩雑になってしまったのに対し、アイコン列とタッチ操作である本機の場合はMENUを押しての一覧に出てくるため、結果的に少ないアクションでさまざまな操作ができるようになったのもありがたい。