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CoolerMaster 「V10」

ペルチェ素子を装備! モンスターCPUクーラー「V10」の実力

2009年05月31日 18時00分更新

文● 宇野 貴教

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取り付け作業はさほど難しくない
ただしマザーボードの固定に注意

 取り付けは、マザーボードのリテンションキットを取り外し、付属の固定パーツを使って装着する仕組み。そのため、装着の際はケースからマザーボードを取り外す必要がある。取り付け作業は、台の上に本製品をひっくり返し、その上にマザーボードをかぶせるような形で作業ができるため、さほど難しくないだろう。
 困難となるのは、装着後にマザーボードをPCケースへ取り付けるときだ。重く巨大なため作業はやりづらく、重みでマザーボードが外れてしまう可能性もある。スペーサーやネジはしっかり締め、場合によってはワイヤーで固定するといった工夫も必要になるかもしれない。それくらい強烈な重さである。

気になるパフォーマンスを検証

 冷却性能を計測するため、今回はCPUにAMDの「PhenomⅡ X4 955 Black Edition(定格3.2GHz、TDP125W)」を用いたシステムを使用した。比較用のCPUクーラーとして、同じCoolerMasterの「V8」と「神風匠 Plus」も用意してテストを行なっている。この2つの冷却能力については「CPUクーラー2008年発売モデル最強王座はどれだ?【後編】」を参照して欲しい。

CoolerMasterの「V8」。本体は4つの独立した大型アルミフィンを6mm径/8本のヒートパイプで結合し、中央には120mm角ファンを挟み込むというユニークな構造。128(W)×120(D)×161.1(H)mmで、重量は865g。搭載する120mm角ファンは、VR(電圧調整機能)により電圧を7V~12Vに調整可能で、回転数は12V(駆動時)が900rpm~1800rpm、7V(駆動時)が800rpm~1450rpm

こちらは「神風匠 Plus」。マザーボードの横幅に匹敵するほどの長大な放熱機構を持つトップフロータイプの製品。120mm角ファン×2という構造のため、CPUやVRMだけでなくメモリまで冷却可能。2つのファンはCPUに近い方が800~1600rpmのPWM可変タイプ、もう片方が1000rpm固定

 テストはCPUの動作クロックを3.2(定格)/3.4/3.6/3.8GHzの4パターン、動作電圧を1.35(定格)/1.4Vの2パターン、合計8パターンで、4コアすべてに負荷100%をかけた状態のCPU温度を計測した。テストには4スレッド対応の「Prime 95」で5分間負荷をかけ続けた状態の温度を計測、CPU設定変更および温度計測にはAMD純正の「AMD OVERDRIVE TOOL」を使用している。

 テスト結果を見ると「CPUクーラー2008年発売モデル最強王座はどれだ?」で上位にランクした「V8」よりも約4℃、「神風匠 Plus」と比較すると約7℃低い数値をマークしている。それぞれ温度差は動作クロックや電圧でブレが少ないようなので、特に苦手な温度ゾーンもないようだ。このことから、「V10」の冷却性能はCPUクーラーの中でもトップクラスに位置する性能を持っていると見て間違いないだろう。

 参考のため、CPU電圧1.35Vでペルチェ素子の電源を切った状態のデータも計測してみたが、この結果を見るとペルチェ素子による冷却効果はおよそ-3℃、使用電力は約45Wほどと推測される。これを多いと見るか少ないと見るかは判断が難しいが、クーラーの構造からもペルチェ素子は冷却補助の感があること、ペルチェ素子の使用電力が少なめなことを考慮すると妥当と見るべきだろう。

性能は高いが難点も多い
気合いの入ったOCユーザー向け

 CPUクーラーとしては優秀な冷却能力を持つ本製品だが、「巨大なため設置可能なケースの条件が厳しい」「12cmファンの回転数が最大2400rpmのため動作音はかなり大きい」「ペルチェ素子の消費電力分トータル消費電力が上がってしまう」「ストリートプライスが約1万8000円と非常に高い」など難点も多く、とても万人にお勧めできる製品ではない。だが「CPUを極限までオーバークロックして使いたいから、とにかく冷却性能が第一」というユーザーならば、最高峰の性能を持つCPUクーラーとして高い価値を持つと言えるだろう。

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