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古田雄介の“顔の見えるインターネット” 第49回

ココログとGizmode Japanを作った元祖ブロガー

2009年06月01日 12時00分更新

文● 古田雄介

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「分裂じゃなくて融合」がコンセプト

―― 小鳥ピヨピヨとGizmodo Japanを通して感じているんですが、いちるさんのコンテンツはクセがないですね。色々なジャンルをやりながらも「はてなっぽさ」やオタク色といった特定の雰囲気を感じないんですよ。

いちる氏は「僕のブログの全体のトーンは『温かさと優しさと笑いを』なんですよ(笑)。ちょっとクスっと笑えたり、温かい気持ちになったりという方向ですね。議論を誘発したり、何かの価値判断を決めるといったことは他の人に任せます」と語る

いちる それはブログ全体の雰囲気として意識してやっています。ただ、同時に記事単位では、意識してアキバっぽいネタやはてなっぽいネタ、2ちゃんっぽいネタも書こうとはしています。それでもブログ全体で特定のジャンルに寄りすぎないようにすることで、なんとなくどこにも属していない印象を持ってもらえるのかなと思いますね。

 どのジャンルにも寄らないようにしてもクセのなさは出せると思うんですけど、それよりは各ジャンルに寄った人たちにも喜んで読んでもらえる記事を書いたほうがいいかなと。どこにも偏らないことばかり書いていると、たぶん、どこにも偏ってない人だけが来るんですよ。そしてその数はすごく多い。一方で個人的にはこれだけネットにどっぷり浸かっているので、はてなや2ちゃんねる、アキバ系の人たちのパワーも十分理解しています。そして、ネットを活気あるものにしたりクチコミを作ったりするのは、その辺の人たちなんですよ。どこにも偏ってない人たちじゃなくて。

 だからそれぞれの属性の人たちにも忘れないでいて欲しいし、皆に喜んで欲しい。そういう意識はありますね。


―― 日本の文化が細分化して島化しているとよく言われますけど、その逆のコンセプトですね。

いちる 自分が属するコミュニティに入ってそれ以外を排斥すると、どんどん分裂していってパワーがなくなっていくと思うんですよ。そうではなくて、コミュニティがたくさんつながっていくようになれば、すごくパワフルですよね。

 「分裂じゃなくて融合」が基本的な僕のコンセプトなんです。どんどん混ざっていってほしい。2ちゃんねる系の人がはてなに興味を持ってもいいし、オタクカルチャー系の人がクラブカルチャーにハマってもいいし。そういうきっかけが作れたら嬉しいですね。


―― では、いちるさんのブログのイメージは、クセがないから誰でも入れるけど、よく見たら好みの濃い記事があって知らない世界の面白い記事も発見できるといった感じですか?

いちる 特に小鳥ピヨピヨはそうですね。ウチをゲートにして、色々なところに行ってもらえたらというのはあります。ただ、僕自身が色々混ざっているという点は無視できないです。

 ブログをやっていて、事業計画などの仕事をしていて、クラブやダンスが大好きで、ジョギングとかアウトドアも好きで、本の虫で、はてな系の巡回もアキバ系の巡回も2ちゃん系の巡回も経済金融系ブログの巡回もTwitterやTumblrも欠かさず、フィギュアもフィギュアスケートも大好きという(笑)。


―― そうした融合に関して、今目を付けている新しいジャンルはありますか?

いちる 今ネットを見て回ると、はてな界やオタク界、2ちゃん界などは、割と結束している感じがあるんですが、「ブログをやっている人たち」の間ではまだそういったものが見られないんですよね。他はあるのに、「ブログシーン」だけがない

 そのバラバラ感が、仲間意識とまでは言わないけど、もうちょっとまとまると楽しいかなとは思います。そういうことに貢献できると嬉しいと思いますね。

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