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大阪のバンドマン兼ボーカロイド職人、アゴアニキに聞く

2009年06月04日 16時00分更新

文● 編集部

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俺の歌、かなり残念なんですよ

―― 現在も「AGOBOT」のベーシストとしてバンド活動は続けていますよね。ギターボーカルで「方向音痴」でも間奏を担当されているヒトミさんは実の妹さんだそうですが、もともと妹さんも音楽をやられてたんですか?

アゴアニキ いや、ド素人ですよ。中学校の頃に学園祭っぽいのには出てたかな? 女性ボーカルがよかったのですが、女友達がいなかったので妹に「歌ってクレー!」と。ライブを見たことがある人は知ってると思いますが、全然下手ですよ。素人っぽいのもそれはそれで味があるかなと(笑)。

 

「AGOBOT」名義でmyspaceにも参加。人気曲「よっこらせっくす」の生声版も視聴できる

―― ブログで「DTMはやっていないんだけど」と書かれていたことがあったと思います。どんな曲作りをされているんですか?

アゴアニキ 作曲は鍵盤とにらめっこしながらコードとメロディーを弾くか、ギターかベースを弾きながら大声で歌うかどっちかです。週に1回、バンドの練習でスタジオに入っているんです。録音は自宅ですが、パソコンで音楽をやるのは録音の時だけですね。

 

―― 自分の歌を「歌ってもらう」感覚だと思うんですが、妹さんに歌ってもらうのと、ボーカロイドを使うのは違いますか?

アゴアニキ 自分の場合「歌ってもらう」という感覚とはちょっと違っているんです。さっき「大声で歌って曲を作る」と言ったんですが、俺の歌、かなり残念なんですよ(笑)。

 ボーカロイドに歌ってもらうというよりも、ボーカロイドを通して作った歌声が一番自分の歌声に近い感覚なんですよね。最初から最後まで自分で作っているわけですから。

 表現したいこと、自分じゃ出来ないことが、ボーカロイドを通すことで出来るのが本当に嬉しいんですよ。妹は身内ということもあって、文句も要求もすごく言いやすいので近いかもしれませんが……全然俺の言う事聞いてくれませんからね!!

 

初期にメインで使用していたボーカロイドソフトは「鏡音リン・レン」。「自分じゃ出来ないことが、ボーカロイドを通すことで出来る」のだという (C) Crypton Future Media, Inc. ALL RIGHTS RESERVED

―― 鏡音リン・レンのほかに初音ミクや巡音ルカなどのVOCALOIDソフトも使われてますね。今度は元気な曲だからあれにしよう、といったような使い分けはされるんでしょうか。

アゴアニキ してますね。曲の音域だったり、歌詞の意味や雰囲気で使い分けています。高音のパワーが欲しい時は鏡音リンですが、「方向音痴」のようにミドルテンポで中域重視の時は初音ミク、といった感じです。

 ただ、最初は鏡音リン・レンしか持っていなかったのでそういう意識はなかったです。全然調整方法もわからずになんとか形にしてアップしたのが最初のHAKOBAKO PLAYERだったんですが、音は小さい、ピッチは甘い、とかなり指摘をいただきまして。

 あわててすぐに修正版を作ってアップしたんですよ。なぜかサムネがひどいのに変わっていますが(笑)。あの時は完全にニートで制作活動に没頭していたのでペースが速かったです。

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