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ニコニコ動画がゴールデンタイムの生番組で狙うもの

2009年06月06日 12時00分更新

文● 編集部

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テレビと違って生放送は何でもあり、だから面白い

―― 今までのニコニコ生放送で、最も面白みを感じたものは何でしたか?

ニコニコ動画側の作ったテロップがニコニコ生放送の画面上に流れる「運営コメント」。番組制作者とユーザーがダイレクトにつながる「楽屋落ち」のような仕組みだ

横澤 音楽のライブ中継が面白かったですね。「運営コメント」と言って、動画上に(番組制作者側が)「生テロップ」のようなものを出せる仕組みがあるんです。それを通じてユーザーと対話できるようになっているんですね。

 ライブ中に「盛り上がってる?」と運営コメントを出すことで、「ユーザーと番組」「ユーザーと運営側」という2つのパラレルワールドが1つの番組中にあらわれるんです。


―― 生放送といえばハプニングが付き物です。ひろゆき氏と堀江貴文氏の対談など、大物が出演するときは大変だったのではないかと。

横澤 やはり生放送には「何が起きるか分からない」という要素はあるんですが、起きたところで何があるかというと、はっきり言ってしまえば何もないんですよね。自分たちが「ここまでだったらニコニコ動画で出してもいいだろう」という範囲でやればいい。だからテレビやラジオと違って「ここまでは言わないでください」という台本は一切ありませんでした。

ひろゆき氏と堀江貴文氏の対談より。ユーザーから投稿されたコメントに応じて発言する場面も


―― テレビやラジオと異なる「ニコニコ倫理規定」のようなものはないんでしょうか。

横澤 ありません(笑)。それは「みんなの倫理」というのが基本になっています。出演者の皆さんには自由にやっていただいています。逆にユーザーに「そこまでやっちゃうんだ」とドキドキさせるくらいの番組になっているのではないかと。

 ただ、出演するアーティストさんではなく、コメントに対しては(投稿できない)NGワードを事前に設定しています。特別に倫理規定は設けていませんが、あくまで「みんながニコニコできればそれでいい」というポリシーでやっています。


―― これから生放送を通じて実現していきたいことはありますか。

横澤 「共有体験」の形を増やしていきたいと思っています。生放送は同じ時間のコミュニティーなので体験を共有しやすいんですね。リアルタイムでアンケートを実施する「ニコ割アンケート」はウザいと言われますが(笑)、批判も含めて共有体験ではないかと思っています。

 「とりあえず生中(仮)」は、これからも皆さんが思いつかない明後日の方向に行くと思います(笑)。本当に気合いを入れて作っていきます。毎回皆さんの声を取り入れた新しい番組作りをしたいと思っていますので、期待していてください。


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