ネットショップにまつわるトラブルで、もっとも多いのが配送に関するものです。
ネットショップとお客様の間でどんなに信頼関係を築いても、配送業者の印象が悪ければ次にはつながりません。配送を委託する業者は、慎重に選びましょう。
また、「商品代金 + 送料」を支払うのはお客様ですから、できるだけ安く抑えたいもの。毎月一定数の荷物を発送できるようになったら、業者と料金交渉するといいでしょう。
主に、このようなトラブルがあります。
1)指定した日時に届かなかった。
2)ガラス、ビンなどの壊れやすい商品を注文したら、商品が破損していた。
3)アイスクリームなど冷凍商品を注文したら、溶けていた。
配送料を抑える手段として、ヤマト運輸の「クロネコメール便」があります。アクセサリーやTシャツ、書籍、CDなど、商品総額が2,000円以内の場合、全国一律80~310円で配達。ただし、郵便ポストへの投函となるため、確実に届く保証はありません。トラブルを防ぐためにも、お客様に了解を取った上で、利用しましょう。
配送業者を選定する場合は、月間の配送予定数などを元に、交渉を行います。その際、配送業者の集荷時間やお店と配送業者との遠近も考慮に入れて交渉するといいでしょう。
◆ 郵便局
「ゆうパック」は、国内はほとんどの場合、翌日か翌々日には届く。複数割引や時間帯指定配達などサービスも充実。A4サイズまでなら、一律500円の「エクスパック500」がおすすめ。
◆ ヤマト運輸
ネットショップでの利用率がもっとも高い。社員教育が行き届いており、トラブルが少ないことで定評がある。
◆ 佐川急便
企業向けから宅配便まで積極的に展開。最近は、特にネットショップ向けのサービスを充実させている。
◆ 日本通運
荷物の配送業としては、ペリカン便がある。
◆ 西濃運輸
宅配便は、カンガルー宅配便。代金引換宅配便もある。
送料設定のポイント
お客様がそのお店で購入するかどうかを決める際、重要なポイントとなるのが「送料」。ネットショップを始めて間もない方が送料すべてをまかなうと、ショップ側の負担が大きくなります。ある程度、実績が出た時点で、送料を見直すといいでしょう。
■地域別送料を明記
送料は、地域別に設定しましょう。ネットショップの配送センターが本州以外にある場合、地域によって送料が異なります。同業他社の料金設定を参考にしながら、Webサイトに明記してください。
■送料一律○○円
ネットショップでは、首都圏、関西からのお客様が7~8割を占めます。送料一律にする場合は、首都圏、関西への配送料金で設定するのが無難。ただし、北海道、沖縄、離島は送料が高いため、別立にします。なおこれらの地域は、配達に時間がかかることもありますので、忘れずに記載しましょう。
■○○円以上購入の方は送料半額、△△円以上購入の方は送料無料
購買単価を上げたいときに有効。追加購入すれば送料が安くなるため、お客様が「お得だ」と感じやすいのです。ただし、平均購買単価と送料割引価格の間に開きがある場合、効果はありません。送料割引価格は、平均購買単価に2割程度足して設定を。そうすれば、ついで買いも期待できます。
■送料無料キャンペーン
「商品一律○○%OFF」と並んで、お客様の目を引くのがこれ。しかし、頻繁に行うと効果が薄れます。四半期に一度、「○○感謝祭」「△△年創業祭」などと、タイトルを付けて実施しましょう。
■送料無料商品
「送料無料」の限定商品を用意すると、リピート効果が期待できます。さらに、この商品といっしょに買えば、他の商品を買っても送料が無料になるようにしましょう。そうすれば、「○○円以上購入の方は送料無料」と同じ効果となり、平均購買単価がアップします。なお、その場合、安い価格の限定商品は、避けたほうが無難です。
■「お試し商品」は送料込みで2,000円以内に
「お試し商品」の目的は、新規顧客の獲得。おひとり様初回のみ(1回限り)の販売とします。価格は、「送料込み 1,000~2,000円」で設定しましょう。
著者プロフィール
名前 | 田嶋 節和 | tajima[アットマーク]surfboard.co.jp |
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会社 | 株式会社サーフボード | |
サイト | http://www.surfboard.jp/ |