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転換率の高いTOPページの構成とは

2006年08月23日 09時00分更新

文●大久保 淳子/株式会社サーフボード チーフディレクター

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ケーススタディ:永平寺御用達米五の味噌

 こんにちは 大久保淳子です。

 福井にはインターネットでビジネスを行っているメンバーたくさんいます。そのメンバーが組織する異業種交流会「どっと混むFUKUI(http://webcr01.surfboard.co.jp/)」というのがあります。

 Web上の最新技術やクレーム、トラブルなど様々なことを普段はメーリングリストを通じて情報交換しています。また隔月で月例会やセミナーそれにオフ会があり親睦を深めています。

 私は特に、オフ会は参加するようにしています。Webマスターの方の本音が聴けて、とても仕事に役立っています。でもたまに飲みすぎて、大事な情報を忘れてしまうこともありますが・・・。

 さて、今回は「永平寺御用達米五の味噌」(http://www.misoya.com/)さんのページをケーススタディとして取り上げ、重要なポイントとして「転換率」を高めるデザイン構成を解説します。TOPページを上から5分割して解説します。

パッと見た瞬間に必要な情報を分からせる

 まず、サイトにアクセスして最初に目に入ってくる画面には、上記の9項目があり、それぞれには以下のような役割を果たしています。

(1)「何を販売しているか」を明確にお客様に伝える。

(2)パソコンの画面を見るときは左上から右下へと流れていきます。そこで、ページの左上にはお客様に着目してもらいたいポイントを記載し、さらにショップのブランド化も図っています。

(3)送料についてもトップページの目立つ位置で明確に伝える。これはカゴに入れてから支払う料金を確認し、「送料や手数料がこんなにかかるのか」と購入をやめる、いわゆる「カゴ落ち」を減らすことにもつながります。

(4)味噌は毎日使うものですから、すぐに欲しいお客様向けに商品出荷日を記載。利用者への便宜を図るとともに、これも「カゴ落ち」を減らす工夫と言えます。

(5)ナビゲーション部分は、お客様がサイトの構成を直感的に理解できるようフォントの色やメニュータイトルを工夫しています。特にグローバルメニューは各ページ共通でページ間移動がスムーズになるよう配慮しています。

(6)目的の商品に早くたどり着けるよう、商品検索機能を設置。検索機能は商品点数が多いサイトでは必須と言えます。また、リピーターであれば、この部分からでもすぐに目的の商品ページに移動できるという効果もあります。

(7)支払方法や送料、返品、買い物に関する情報を分かりやすくナビゲーション

(8)新着情報はページの目立つ部分(上部)に設置し、情報の新鮮さをアピール

(9)おすすめ商品(売りたい商品)をピックアップして明記。また、写真とキャッチコピーで「このサイトの自慢の商品」をアピール。

トップページからでも即購入

(10)メルマガは、リピーターや新規顧客獲得のために欠かせないサービス。TOPページの上部でなくとも、目立つところに配置しています。

(11)季節ごとの売りたい商品をピックアップ。この部分は(9)の次におすすめ(売りたい)商品を紹介しています。

(12)商品紹介で、お客様の顔写真や声を絡めて商品紹介することで商品の訴求力を高めます。また、関心を持った人がすぐに買い物ができるようトップページであってもショッピングカート(カートに入れるボタン)を設置し、転換率向上を図っています。

豊富な商品数をコンパクトにまとめてアピール

(13)宅配業者及び荷物の追跡が出来るようリンクさせる。これは購入前のお客様に対して「そういうことができるんだ」というアピールポイントにもなります。

(14)コンテンツが多いサイトなので、ページ内検索機能で対応。最上部の検索機能とは違う検索ができるところがポイントになります。

(15)コピーライトを表記。

(16)ショップで扱っている商品をリスト化。

(17)売れ筋ランキングを設置することで、店の賑いを演出すると共に、商品選択に迷っているお客様を誘導します。

(18)商品はカテゴリーで分類。

(19)イメージキャラクターを作ることで、サイトや商品に対して親しみを持たせる効果があります。

購入への「抵抗感」をなくす工夫が大切

(20)営業日カレンダーで、受注対応日を告知。

(21)店主を顔写真と日記で紹介することで、親近感を持ってもらう。

(22)電話での注文受付も行っている旨を告知。注文の方法が豊富にしておくことは決済方法の豊富さとともに購入者の裾野を広げることにつながります。


(23)お客様に安心感を持ってもらうために、企業情報を掲載。

(24)コピーライトの表記。

(25)マスコミに取り上げられたことや、受賞履歴などで信用を表現。

(26)アクセスルートを広げるために、リンクに関する情報を記載。

(27)送料や決済方法をイラストで分かりやすく表現。

 以上のように、トップページの随所に

  • お客様に安心と信用を与え、購入への抵抗感をなくす工夫
  • 購入しやすくする工夫

を盛り込むことで、訪問から購入へと結びつけているわけです。

著者プロフィール

名前 大久保 淳子 junko[アットマーク]surfboard.co.jp
※著者に直接問い合わせをする際は、お名前、会社名、サイトURLなどを明記してください。
会社 株式会社サーフボード
サイト http://www.surfboard.jp/

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