(社)日本通信販売協会の発表によると、2004年度の通信販売業界全体の売上高は、推計で3兆400億円。前年度の2兆7,900億円に比べて、2,500億円の増加であり、調査開始以来の最高額となっている。また、対前年度の伸び率は9.0%であるが、こちらも1991年以降の伸び率としては最高値を記録している。恐らく本格的な景気回復の影響を反映してくる2006年度は、更なる伸びを示すことになると予測される。
通信販売の分類
ひと言で通信販売と言っても最近ではその手法にも様々な形態があるが、大きくは次の2つに分けられる。
まず一つ目は、より多くの商品をそろえその中から必要な商品をユーザーに選んでもらうゼネラル通販。代表的な企業にニッセン、セシールなどがある。
それに対しひとつの商品を何度もリピートし買ってもらう「単品リピート通販」は、やずやの「香酢」や「にんにく卵黄」、山田養蜂場の「ローヤルゼリー」、「プロポリス」といった商品ごとのマーケティング戦略を必要とするものである。
最近はどちらかといえば、こうした「単品リピート通販」と呼ばれる通信販売会社が増えてきており、大手企業が新規事業として参入してくるのもこの「単品リピート通販」である場合が多い。そういった意味では「単品リピート通販」が通信販売の業界全体をリードしていると言っても過言ではない。
「単品リピート通販」の顧客構成
「単品リピート通販」における顧客は、無料サンプルや本商品よりも容量を少なくしたお試し品などを購入する「見込み客」を底辺とし初回購入から本商品を購入する「顧客」、本商品を再購入する(2~3回)「リピーター」、そして定期コース加入者を含む本商品を年間5回以上購入している「ロイヤルカスタマー」といった4つの顧客層から構成されている。
新規顧客獲得は「見込み客」「顧客」という2階層を獲りにいくものでそこからリピーター、ロイヤルカスタマーへと引き上げていくのが基本的なプロセスだ。
当コラムにおいては、これまで学んできた事と経験から導き出した『アンダスが考える「単品リピート通販」のWeb戦略』について、次回以降順を追って述べていきたいと思う。
著者プロフィール
名前 | 前田 哲郎 | |
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会社 | アンダス株式会社 | |
サイト | http://www.andus.co.jp/ |