このページの本文へ

マスコミに売り込むには、大型の連休明けがねらい目!

2007年05月09日 09時00分更新

文●朝日奈 ゆか/株式会社ユンブル 代表取締役

  • この記事をはてなブックマークに追加
本文印刷

1月、5月、8月の休み明けにプレスリリースを配ろう

 ゴールデンウィークも終わり、そろそろ夏の気配です。みなさん、じつは5月の連休明けの2週間ほどは、プレスリリースをマスコミに配るのにはとてもいい時期なのですよ!

 マスコミに売り込むにあたり、1年のうちでいちばんおすすめしたいタイミングは、大型休暇のあとの1~3週間です。つまり、1月の第2週、5月の第2週、8月は第4週あたり。いつも締め切りに追われて多忙なマスコミの人が、お正月、ゴールデンウィーク、お盆の休暇でリフレッシュした後、出社して待っているのは「アイデア出しの課題」である場合が多いからです。

 休暇直後でまだ気持ちがゆったりしていることもあり、仕事心にエンジンをかけるためにも、彼らがまず取りかかる作業が、情報リサーチです。マスコミの人はいつも世間の動き、流行をチェックしていますが、特に大型休暇のあとは、自ら新しい企画ネタを探すために動きたくなる時期なのです。
 そんな時に、いい情報を掲載したプレスリリースを見かけたりすると、飛びついてくれることもあるでしょう。特にこの傾向は、ニュースを即効で報道する新聞やテレビよりも、雑誌の編集者に顕著です。

 ここで注意したいのは、発表する商品の季節性。雑誌はテレビや新聞、ラジオと違い、情報を入手してから発売するまでに時間がかかり、月刊誌なら約3ヶ月は必要となります。
 5月の連休明けにあなたが新商品のプレスリリースを売り込むとすれば、雑誌に掲載されるのは8月後半~9月前半の発売日です。季節商材であれば、秋の新商品を紹介しなくてはなりません。夏のものを売り込んでいては、どんなに良い商品でも、雑誌の発売時期に間に合わずに没になってしまいます。このあたりは、当コラムの「第12回 プレスリリースをマスコミに届けるタイミングとは?」に詳しく説明していますので参考にしてください。

 パブリシティということばについては前回の第20回で詳説しましたが、パブリシティを成功させる第一の方法は、「商品を世間に売り出したい日」から逆算して、「マスコミに発表する日」を決定し、「どのメディアならいつまでに売り込みが必要か」と計画を立て、メディアの発売サイクルにうまくのせることです。

マスコミとの人脈づくりを意識した動きをする

 何度かプレスリリースを配布して売り込みを成功させていくと、メディアのサイクルやメディアの求めることがわかってくるようになります。あなたの商品を世間に広くPRしたいときには、あなた側の都合で商品の発表予定を考えるのではなく、常にマスコミに出したい時期を意識して計画することが先決です。

 企業の広報マンたちの仕事のひとつに、「マスコミの人の名刺を集めること」があげられます。マスコミとのパイプづくりに励んでいるわけですね。大企業がよく開催する記者発表会は、広報担当者にとっては、名刺収集の場です。

 プレスリリースを配ってあなたの情報が記者の目にとまっても、すでにスペースがうまっていたなど、メディア側の都合でボツになってしまうことも多々あります。そんなときに「また次の機会にね」と声をかけてくれる記者がいれば、すかざす、「どのような機会に情報をお送りすればいいでしょうか」とたずねてみましょう。その媒体特有のサイクルやタイミング、ニュースを売り込むコツまで、アドバイスをもらえることもあるでしょう。

 このコラムの第1回から繰り返し言い続けていることですが、マスコミの人はみなさん、いつもよい情報を待っています。探しています。良質な情報を熱心に持ち込んでくれる素敵な情報マンがいれば、アドバイスのひとつもしたくなるものです。遠慮なくたずねてみてください。

 プレスリリースを発信するうちにマスコミに人脈も生まれ、あなたがマスコミの情報を得る機会も増えてくると思います。そうなれば、あなたの方がメディアのサイクルに合わせた商材を考える、という手法も思い浮かんでくるはずです。「メディアを念頭に置いた新たな商品企画を行なう」ということです。
 高度なPR方法と思われるかもしれませんが、近い将来の図として頭に描いておいてください。マスコミを上手に活用することができれば、あなたの会社の気力体力精神力は一気に増強されることになるでしょう。

著者プロフィール

名前 朝日奈 ゆか info_email_01[アットマーク]yumble.com
※著者に直接問い合わせをする際は、お名前、会社名、サイトURLなどを明記してください。
会社 株式会社ユンブル
サイト http://www.yumble.com/

この連載の記事

一覧へ

WebProfessional 新着記事