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マスコミに持ち込む「プレスリリース」をつくろう(5) ―書き方のコツのまとめ

2006年11月01日 09時00分更新

文●朝日奈 ゆか/株式会社ユンブル 代表取締役

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 プレスリリースの書き方次第で、みなさんの店舗がマスコミにとりあげられるかどうかが決まる、といっても過言ではありません。これまで述べたことと重なる項目も含めて、上質なプレスリリースを作るための「書き方のコツ」を整理しておきましょう。

1. 中学1年生にわかるようなことばで書く

 これは第7回に詳しく説明しましたのでそちらを参考になさってください。

2. タイトル、キャッチコピーをわかりやすく押し出す!

 マスコミの人の手元には、毎日何通ものリリースが届きます。その中からあなたの店舗を手にとってもらうには、ひとめで注目してもらえそうなキャッチコピーをつけることが大事! ニュースの内容をわかりやすく伝え、ドンとインパクトのあるキャッチを考えてください。

 週刊誌など雑誌を選ぶ時はたいてい、電車の中吊りや新聞広告に掲載されているキャッチを見て判断しますよね。1~2行のキャッチを読んで、その記事を読もうかどうかを瞬時に決めているはずです。キャッチとは、雑誌の売れ行きを左右する肝心かなめのことばなのです。キャッチやタイトルはそれほど人の心を左右するものであると意識しながら書いてください。

 キャッチやタイトルのつくりかたとしては、思い浮かぶキーワードをまずはメモに書きなぐることです。しぼり出しても出てこなくなるまで、また出てこなくなっても1~2日は間をあけて再度チャレンジしてみてください。そのうえで、キーワードをつなぎあわせてキャッチに仕上げます。3~4つの候補をつくって、周囲の人にどれがいいか、たずねてみてください。最終的に、「他人の冷静な視点で見て、いいキャッチ」を選びましょう。

3. 書いた内容に間違いはないか、チェックする

 プレスリリースは自社のことを記者に知ってもらうための資料です。記者はこのプレスリリースを元に記事にするわけですから、当然のことながら、誤記があっては大変な結果になってしまうことがあります。

 当社に届くプレスリリースの中には、商品情報ならずとも、自社の問い合わせ電話番号が違っていたり、住所が自治体合併前の旧住所になっていたり、料金が一ケタ違っていたりと、「どうしてこんな間違いが?!」という無責任なものもあります。作り手の思い込みや、情報への慣れがこういう誤記を引き起こすことはけっこうあるもので、単純な間違いこそ要注意です。これらを防ぐために必ず複数の人がチェックし、推敲、校正を重ねて行なってください。

4. 数字情報を積極的に出す

 あなたの商材が、業界初、日本一、世界初、年間売り上げ1位、○○賞受賞、大阪発など、数字に関するオリジナルなニュースである場合は、タイトルやキャッチにして大きく打ち出しましょう。マスコミは、これらの数字的情報=ニュースと判断します。

 ただし、どこのどの分野の業界で、なぜ1位となったのかなど、数字の根拠となる裏づけ情報も同時にわかりやすく書いておきます。根拠があやふやであれば、そのニュースもあなたの会社もあなた自身も、一気に信用を失くしてしまうほど、影響力の大きい情報です。

5. 情報には根拠を明記する

 あなたの店舗、商材が他社より優れている点を押し出すときは、具体的にどこがどのように優れているのか、5W1Hを使って客観的事実として説明しましょう。

 ネット上の通販サイトによくある、「この冬の生活雑貨、大セール!」などという、ニュース性のない呼びかけだけの文言はNGです。あなたのお店や商材のオリジナルなニュースを、誰にでもわかるように具体的根拠を明記して、裏付けをもって紹介しましょう。

 以上を意識すると、かなりよいプレスリリースを書くことができます。マスコミに情報を売り込みたいと考えているみなさん、そろそろプレスリリースを書き始めてみましょうよ!

著者プロフィール

名前 朝日奈 ゆか info_email_01[アットマーク]yumble.com
※著者に直接問い合わせをする際は、お名前、会社名、サイトURLなどを明記してください。
会社 株式会社ユンブル
サイト http://www.yumble.com/

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