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商品点数が10万点以上、月商数千万円のネットショップ運営の【受注~ウェブ制作~マーケティング発送】を6人で担当、スタッフは定時で帰宅できるヒミツとは?

2007年05月23日 09時00分更新

文●とこ みゆき/サポタント株式会社

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こんにちは!とこです。

 ネットショップ運営は人の手がかなりかかります。
 数千万円規模のお店で、発送まで全て自社内で対応するために20人~30人のスタッフを抱えている会社も多くあります。

 そんな中、月商数千万円なのに6人でお客様からのお問合せ、発送、受注、ウェブ制作、メルマガ配信、SEO、商品撮影etc...と全て自社で対応しているお店があります。

 商材はブランド商品。
 商品点数が多いため、管理は煩雑、またプレゼント需要も多いため発送には注意が必要で、お問合せもかなりあるややこしそうな業界です。それなのに担当するスタッフは全部で6人。しかも経営幹部である店長さん以外のスタッフはほぼ定時で帰宅されているというから驚きです。

今回はそんな驚きのネットショップ、アイラブブランドドットコムを運営する
株式会社サカグチさんのヒミツをご紹介します。

 

アイラブブランドドットコム
http://www.i-lovebrand.com/


得意なことを得意な人が

 アイラブブランドドットコムさんは自社サイト、楽天店、Yahoo!店、ビッダーズの4サイトを運営しているお店です。そして扱う商品は10万点以上。

 2~4月からのシーズンでは1日の商品カット数は500枚を超え、画像加工も毎日500枚以上・・・・の業務が発生・・・と考えただけでも大変そうです・・・(書いているだけで疲れました)。

 そんな「大変そうな」お店を運営しているメンバーは以下の通りです。

1人目. お店の企画やSEOを考える店長(何でも出来ます!)
 *経営幹部の小西さん(写真右)
2人目. 商品の写真撮影、自社サイト制作をする人
3人目. お客様サポート、返品処理、発送をする人
4人目. エクセルを使った商品登録、在庫更新、発送をする人
5人目. 自社サイト以外のサイト制作、メルマガ配信、発送をする人
6人目. 楽天店の受注対応をする人
 会社にはお二人のようなイケメンが多数♪

 お気づきのように、4サイトを運営していますが、楽天の受注対応をする人以外は、
サイト別に担当を決めていません。

エクセルが得意な人は、エクセルの機能をフルに活用した商品登録などの業務を担当、商品撮影と画像加工が得意な人は、1日数百枚という撮影をし、画像を加工、文章を書くことが上手な人は、お客様からのサポートを担当というように各スタッフさんに得意なことをできるだけ担当してもらうチーム構成にしていることが今、うまくまわっている要因のようです♪

 皆さんのお店でも、スタッフさんの得意な業務をしてもらっていますか。
 得意な業務をできる限りしてもらうように業務担当の変更をするのも今の業務上の課題を改善するカギとなるかもしれませんよ。

お客様もうれしく、自社の運営もシンプルになるサービスを♪

 さて次にご紹介したいのは、アイラブブランドさんのサービス面です。

 お客様としてはとてもうれしい

  • 全国送料無料
  • 代引手数料無料

 買う立場からすると「○○円以上は送料無料」よりも「送料無料」の方が、何も気にせずに注文できるのでうれしいですね。お客様に人気の代引決済の手数料も通常315円を請求するお店が多い中、うれしいルールです。この二つのサービスは、ネットショッピング好きには相当ポイントが高いのです。

 すかさず、「お客様にとってうれしいサービスですよね。」と店長の小西さんにうかがったところ、
「実は、送料無料、代引手数料がないと業務がシンプルになってミスもなくなり、運営側としてもとてもいいんですよ♪」というご意見が返ってきました。 

 なるほど。
 確かに「○○円以上送料無料」という設定をしているとご注文をいただいた後、手動でデータを修正する必要があります。手動で修正するとどうしてもミスが発生しやすいんですよね。
 また、「もちろん、運送会社さんへの送料の交渉はしてますし、利益と送料のバランスは考えた上でのことですが。」というポイントもお話いただきました。
 ちなみに、ここだけの話(ウェブで公開していますが ^^;)。
 アイラブブランドさんの場合、粗利に対する送料の率は 5~6%程度だそうです。

 皆さんも自社の状況を確認して、こうしたお客様も喜び、社内の運営もスムーズになることを考えてみてくださいね!

ルールが決まっていれば1週間に1時間のミーティングで充分♪

 冒頭でも書きましたが、アイラブブランドさんは小西店長以外のスタッフさんはほぼ定時で帰宅されているそうです。

 1番目にご紹介したように得意なことをやってもらうことの他、業務内容をできる限りシンプルに、またお店としての決まりやルールをお客様に知っていただくことからも実現されているように思います。

 例えば、業務が煩雑になる返品についてはきちんとした「返品のルール」を書いた紙を一枚、ダンボールを開けたときに一番目立つところに置いているようです。こうした紙が一枚はいっているだけで、突然、何の連絡もなく、商品が返品されてくることもなく返品受付後、バタバタしないそうです。

 ルールを社内で守ることは当然ですが、確かにお客様にわかっていただくことがよりスムーズに対応できるようにする近道ですね。こうした状況なので1週間に1度、全員で困ったことやトラブルなどをみんなで共有するミーティング時間をもっていれば充分だということでした。

 利益があがらないのに残業時間が増えている、という皆さん。イレギュラーな業務をどんどん増やしていませんか?業務シンプルにするために、また「ウェブサイトに書いてあるから。」ではなくて、お客様により自然にルールをわかっていただくためにはどうすればよいのだろう。と皆さんでルールの見直しをしてはいかがでしょうか。

【余談】
 でも、小西店長が一人でがんばっているから他の人が早く帰れているんじゃないの?と思われた読者の皆様。最初は、私もそう思いました!これもお聞きしてみたところ、どうやら小西店長は、「夜の落ち着いた時間にお客様とメールでやりとりするのが好き」だそうで定時で帰っていないそうです(笑)

今日からはじめられる「To do」

アイラブブランドさんのヒミツ、いかがでしたか?
それでは、今日からはじめられる3つのルールです。

(1) 各スタッフさんの得意な業務を再度見直し、
  得意なことを今より多くできるように業務の担当を考える。

(2) お客様をハッピーに、社内もハッピーにできるサービスを考え導入する。

(3) 業務フローをシンプルにして、
  会社のルールをお客様にわかっていただきやすい工夫を実行する。

いかがでしたか?

今回も最後までお読みいただきどうも有難うございました。
次回もどうぞよろしくお願いいたします。 

著者プロフィール

名前 とこ みゆき happy[アットマーク]supotant.com
※著者に直接問い合わせをする際は、お名前、会社名、サイトURLなどを明記してください。
会社 サポタント株式会社
サイト http://www.supotant.com/

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