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次に買うOSに「Windows Vista」を選ばない理由、カカクコムユーザーの言い分

2008年03月28日 03時07分更新

文●通販旬報社

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 カカクコムが運営する価格比較サイト「価格.com」は、第16回調査『ノートパソコン徹底調査!―あなたはどのように使ってる?―』を行った。デスクトップPCをはるかに上回る需要があるといわれるノートPCに関して、ユーザーの所有状況、使用するシチュエーション、今後の購入予定などを調査している。期間は2008年3月6日~3月18日、回答者数:3,187人、男女比率:男85.6%:女14.4%。

 まず、ノートPCの所有台数については、約半数の方が「1台所有」と答えており、「2台以上持っている」という複数台所有の回答者が30%近くを占めた。なお、合計すると、価格.comユーザーのノートPCの所有率は実に8割に上る。もはや、ノートPCも「一家に一台」の時代から「一人に一台」の時代に入りつつあることを感じさせた。

 使用OSについては、いまだに圧倒的に多いのが「Windows XP」で、全体の3分の2程度を占める結果となった。これに対し、最新OSの「Windows Vista」は、18.5%のシェアに留まり、ノートPCにおいても、Vistaへの切り替えはまだまだ進んでいない現状が明らかとなっている。

 なお、購入した時期を合わせてクロス集計した結果を見ると、ここ1年以内にノートPCを購入したユーザーでも、「Windows Vista」を使用している割合は6~7割程度と意外に多くない。Vistaの登場自体が約1年前であったことを考えると、1年以上前に購入したユーザーのVista使用度が低いのは当然だが、トータルして考えると、ここ1年くらいの間にVista搭載の新型ノートPCを購入したユーザーは少ないといえる。

 今後ノートPCを購入する際に選ぶOSを聞いた。現在、OSの主流は「Windows XP」から「Windows Vista」に移っているため、当然ながらVistaを選択するユーザーが多いと思われたが、半数程度にとどまった。逆にWindows XPと答えたユーザーが3分の1程度もおり、安定感が高く、動作も軽いXPへの需要はまだまだ高い状況にある。

 また、現在使用しているノートPCのOSごとに、次に使用したいOSの回答をクロス集計した。これを見ると、現在すでに「Windows Vista」を使用しているユーザーを除いては、次のOSに「Windows XP」を推す意見が多く見られる。特にWindows MeやWindows 2000など、やや古めのOSのユーザーに至っては、半数以上がXPへの移行を希望しているという結果になった。

 次に買うOSに「Windows Vista」を選ばなかった理由としては、「持っているソフトが対応していないため」という理由が47.6%で最多。これは、ユーザーがVistaに乗り換えられない最も深刻な問題となっており、とくに企業などでXP用に開発したソフトが正しく動作しないことなどが多数報告されている。このため、企業用PCなどでは、今でもWindows XPモデルが用意されていることが多い。

 その他の理由では、「何が変わるのかよくわからない」(34.8%)、「購入価格が高い」(31.2%)などが多く、Vistaに乗り換える積極的な理由が見つからないというユーザーの声を表している。

 また、昨年発表の第2回調査結果でも同じ質問を行なっており、今回の結果と比較すると、「対応ソフトへの不安」「購入価格」「従来ソフトとの違い」という回答の割合や順位もほぼ変わっておらず、この1年間でユーザーの意識に変化はあまり起きていないことがうかがえる結果となった。

 なお、今後のノートPCに求める機能として、最も多かった回答は「大容量メモリ」で、実に75.2%にも上る結果となった。次いで、「デュアルコアCPU」(61.1%)、「大容量HDD」(59.6%)、「無線LAN」(58.8%)といった回答が多く、「基本性能重視」の面が非常に強い回答結果になっている。

 逆に、AV機能については、「ブルーレイディスク」(29.9%)、「地デジチューナー」(29.6%)、「高性能スピーカー」(15.0%)という結果で、それほど高い支持は受けていない。ユーザーの気持ちとしては、「華美な機能よりも、安定した高性能」というところだろうか。

 

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