このページの本文へ

楽天、欧州進出に向けての“中核拠点”となる「楽天ヨーロッパ」をルクセンブルグに設立

2008年02月20日 02時28分更新

文●通販旬報社

  • この記事をはてなブックマークに追加
本文印刷

 楽天(三木谷浩史社長)は、ルクセンブルグに欧州の中核拠点として「楽天ヨーロッパS.a r.l.」を2008年3月末までに設立する運びと発表した。

 今後2~3年以内にEU(欧州連合)およびEU外の欧州数カ国でインターネットショッピングモールの「楽天市場」事業を展開していく予定。

 楽天ヨーロッパはその中核拠点で、将来の楽天の欧州事業のハブとなるため、戦略立案や人事などの機能のほか、システムの開発や運用、さらには物流に関する機能をもつことも検討している。当初は、ヨーロッパ各国への進出に向けた事業計画を詰め、今夏をめどにオフィス機能の強化を図り、順次、追加投資を行っていくとともに、人員増強を図っていく。

 ルクセンブルグは、国民の大半が多言語をあやつるなど、高い教育水準を背景に優秀な人材を豊富に擁し、高度に発達した通信網や物流網を併せもつなど、優れたビジネス環境を有している。また、ルクセンブルグは地理的にも欧州の中心部に位置し、欧州各国に効率的にアクセスできる恵まれた環境にある。こうしたことから、すでに数多くの外国企業が進出しているが、同社も欧州で成功をおさめるうえで、中核拠点に最適なビジネス環境を備えているルクセンブルグに楽天ヨーロッパを設立することとにした。

 欧州での「楽天市場」事業は、事業形態を日本や台湾と同様にマーケットプレイス型ショッピングモールとし、まずは、欧州数か国でそれぞれ出店店舗と会員を募る。各々の国でインターネットを通じて多岐にわたる商品を提供できるようにする予定。また、すでに欧州域内ではボーダーレスな商取引が可能なことから、各国のユーザーが他国店舗の商品も購入できるようにしていく計画。

 さらに、日本や台湾など他地域の「楽天市場」の商品を相互に流通できるよう、アジア地域との間のクロスボーダー化も検討している。

 

Web Professionalトップへ

WebProfessional 新着記事