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カカクコムの「冬のボーナス」調査、庶民の懐具合は厳しく財布の紐はまだまだ固い

2007年12月04日 02時17分更新

文●通販旬報社

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 カカクコムが運営する価格比較サイト「価格.com」が実施したユーザーへの意識調査「価格.comリサーチ」では、第11回調査『冬のボーナス2007 ―あなたはどう使う?―』を一部発表した。

 日本経団連が発表した2007年冬の大手企業のボーナス妥結状況は、平均89万7,341円と前年比0.63%の微増。一方で民間調査機関5社による、サラリーマンの冬のボーナス予測は前年比0.8%減の43万円と、大手企業と中小企業の間でボーナス支給金額の格差が広がっている状況が明らかになっている。

 そこで価格.comでは、ユーザーに対し2007年夏のボーナスに関する第6回調査に引き続き、冬のボーナスについても、「いくらもらえそうか?」「何にどのくらい使うのか?」といった消費意識についてサイト上でアンケート調査を行った。期間は2007年11月12日~2007年11月18日で、回答数:1,869人、男女比率:男87.2% 女12.8%。

 価格.comユーザー全体の推定支給額平均は62.3万円という結果となった。2007年夏のボーナス予想額が、平均58.7万円だったことを考えると、全体的には冬のボーナスのほうが若干多く支給される傾向にある。年齢別に見ると、ほとんどの年代で2007年夏の調査結果よりも上昇していたが、働き盛りの30代が夏の予想額よりも下がっていた。

 冬のボーナスの使い道としては、「貯金」(29.5%)、「ローン返済」(20.1%)でほぼ半数を占め、夏のボーナス調査結果と変わらない傾向を示した。「生活費」(9.7%)、「子供の教育費」(6.4%)と合わせると65.7%にものぼり、「自分の好きなものに使う」(商品購入、旅行・外出)割合は、全体の23%程度。夏の調査結果でもこの回答は27%程度と低めだったが、この冬のボーナスではさらに縮小傾向にある。また、商品購入にかけられる金額が10万円以下という回答も夏と変わらない割合を示している。

 ボーナスで商品を購入すると答えた回答者約23%に対し、購入予定の商品について質問した。「液晶テレビ」(11.4%)「洋服・ファッション関連」(11.3%)と、この2項目が抜き出ており、「DVDレコーダー・プレーヤー」(8.2%)が続いている。液晶テレビについては、低価格化が進み売れ筋と言われる32インチクラスでは10万円台未満で購入できる商品もあるため、値ごろ感が人気の理由となっている模様。

 夏の調査に比べると「PCパーツ」(11.2%→6.0%)、「コンパクトデジカメ」(8.5%→4.7%)、「デスクトップパソコン」(4.9%→3.2%)などが大きくポイントを落とした一方で、「ゲーム機本体」(4.7%→6.2%)が大きくポイントを上げた。クリスマス・お正月という季節性から需要が増えたと見られるが、この1年で大きく普及した携帯ゲーム機の影響も少なくないと思われる。

 「コンパクトデジカメ」の需要減は、デジタルカメラがある程度の世帯に普及したこと、一眼レフなどに比べて魅力的な製品があまり登場しないことが影響していると考えられる。「PCパーツ」や「デスクトップパソコン」の需要下落にも同様なことが言えるが、「液晶テレビ」や「DVDレコーダー」といったAV家電の人気の高さに比べ、パソコン関連製品の人気の頭打ち傾向は、今年の冬も続くものと予想される。

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