インストール実験 その6
Endeavor Pro7000
インストール実験の最後を飾るのは、エプソンダイレクト(株)のハイエンドタワー型パソコン「Endeavor Pro7000」(以下Pro7000)である。
現状最速のパソコン用CPU「Core i7 965 Extreme Edition」(3.20GHz)と、12GBものメモリーを搭載。グラフィックスカードにもGPUを2基搭載する「Radeon HD 4870 X2」を装着するなど、非常に贅沢なウルトラハイエンドパソコンである。
Pro7000の主なスペック | |
---|---|
CPU | Core i7 965 Extreme Edition(3.20GHz) |
メモリー | 12GB |
グラフィックス | Radeon HD 4870 X2 |
HDD | 1TB(500GB×2) |
OS | Windows Vista Ultimate SP1 64bit版 |
実のところ、すでにPro7000ではWindows 7が動作している。ただし、それはVistaの上で動く仮想マシンでの話。Pro7000自身のハードウェアに対して、Windows 7をインストールしたことはない。今回はアップグレードではなく、新規インストールをしてみることにした。Pro7000はチップセット(Intel X58 Express+ICH10R)内蔵のRAIDコントローラーを使い、HDD 2台をRAID 0構成で使用している。この環境に正しくインストールできるかを検証するためだ。ただし、用意していたWindows 7が32bit版だけだったので、今回は32bit版で検証している。
実際のインストール作業はまったくトラブルもなく、たったの15分で終わった。特集第2回で使ったテスト機(Core 2 Duo E6600-2.40GHz)の新規インストールが18分だったので、新記録である。インテルチップセットならば、RAID構成でも問題なく認識できるようだ。
Windowsエクスペリエンスインデックスの値は、CPUが7.5、メモリーは7.7に達している。最高値が7.9なので、すでに最上級の快適さが保証されているようなものだ。
興味深いのは、コントロールパネルの「システム」を開いたときの表示だ。32bit版OSを使っているので、アプリケーションが使えるメモリー領域は約3GBまでなのは従来と同じだが、パソコン上に搭載されているメモリーを、正しく12GBと認識している。認識しても使えるわけではないのだが、最新のハードウェアにもきちんと対応できている、一種の証明だろう。
AMDやNVIDIAでは、Windows 7対応のディスプレードライバーをすでに供給している。今回もOSインストール後に、AMDのウェブサイトから最新版のドライバーを入手して、導入してみた。さらに、ベンチマークソフト「PCMark Vantage」と「3DMark Vantage」を使い、Windows 7とVistaでのパフォーマンスを簡単に比較してみた。Vistaでのテストが64bit OS環境なので、その分32bit版プログラムは若干成績が落ちるのだが、参考値として掲載する。
大差はないものの、3DMark Vantageの全スコアとPCMark Vantageの5項目で、Windows 7が上回った。ただし、3DMarkはWindows 7の方が高いのに対して、PCMarkのGamingはVistaの方が高いなど、奇妙な結果もある。GamingやHDDは、64bit OSのパフォーマンス面の利点が出たのかもしれない。
いずれにしても、Pro7000はWindows 7でもまったく問題なく動作した。パフォーマンスも上々で、Windows 7製品版の登場が待ち遠しい。
ハードウェア | ソフトウェア |
---|---|
○ | - |
すべてのハードウェアが動作 | 特別なソフトウェアはないので対象外 |
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