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XPと本気でさよならするための Windows 7特集 第5回

あのマシンでも動く? Windows 7インストール実験【前編】

2009年05月17日 14時00分更新

文● 小西利明/ASCII.jp編集部

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インストール実験 その2
HP Mini 2140

実験台2号はHP Mini 2140

実験台2号はネットブックの「HP Mini 2140」。縦が狭いディスプレーで大丈夫か?

 Windows 7インストール実験の2番目は、日本ヒューレット・パッカード(株)のネットブック「HP Mini 2140」(以下Mini 2140)だ。Mini 2140にはいくつかのバリエーションがあり、こちらの記事にある高解像度ディスプレーを搭載するモデルもあるが、今回は店頭販売されているオーソドックスな仕様の量販店モデルを選択した。

 量販店モデルは10.1型ワイド/1024×576ドットのディスプレーを搭載するのが大きな特徴だ。このタイプのディスプレーは縦解像度が狭いため、日本では今ひとつ人気がない。ネットブックでの動作も視野に入れていると言われるWindows 7だが、はたして2140の狭い解像度でもきちんと動作するのだろうか?

HP Mini 2140(Homeオフィスモデル)の主なスペック
CPU Atom N270(1.60GHz)
メモリー 1GB
グラフィックス Intel 945GSEチップセット内蔵
ディスプレー 10.1型ワイド 1024×576ドット
HDD 160GB
無線通信機能 IEEE 802.11a/b/g/n
OS Windows XP Home Edition SP2

OSはXPなので新規インストールのみ

 本特集でもたびたび触れているように、Windows 7 RC版はWindows XPに対してアップグレードインストールができない。オーソドックスな仕様のネットブックであるMini 2140は、搭載OSも当然Windows XP Home Edition。ゆえに、Windows 7は新規インストールのみとなる。

 新規インストールした場合でも、Windows XPが存在するパーティションにインストールすると、Windows XP時代のユーザー別フォルダーやProgram Filesフォルダー以下は、「C:¥Windows.old」(一般的な構成の場合)に保存される。そのため、パーティションの初期化はしないのであれば、事前にユーザー別フォルダーをバックアップしなくてもいい(無論したほうが安全)。

 USB接続のDVDスーパーマルチドライブを接続して、インストールDVDからパソコンを起動。セットアッププログラムでは新規インストールを選択する。するとその後は特に問題もなく進行し、更新プログラムの確認も含めたインストール作業は、約42分で終了した。

 特集第2回で実験したCore 2 Duo E6600(2.40GHz)のマシン(約18分)に比べると2倍程度の時間がかかったが、アップグレードインストールを選択したtype Pは、1時間半以上かかっている。type Pはプレインストールアプリケーションも多いので、単純な比較はできないが、新規インストールなら半分程度の時間で済みそうだ。

 インストールプロセスの最終段階では、内蔵無線LANを使った無線LANへの接続画面も表示された。つまり、内蔵無線LAN機能(Broadcom 4322AGと認識)はWindows 7側でドライバーが用意されている。

インストールプロセスの最終段階で表示された無線LAN接続の設定

インストールプロセスの最終段階で表示された無線LAN接続の設定。無線LAN機能がきちんと認識された場合はこうした画面がインストール時に表示される


さすがに狭い画面 だが案外使える?

インストール終了直後のMini 2140のデスクトップ

インストール終了直後のMini 2140のデスクトップ。スタートメニューがやたらと大きく見える

 インストールが終了して表示されたデスクトップを見た時は、思わず「狭いな!」と声が出てしまった。タスクバーの上、有効なデスクトップエリアの縦解像度は536ドットしかない。Windows 7はタスクバーの機能とデザインが変更されたことで、タスクバー自体の縦幅もやや増えているのでなおさらかもしれない。タスクバーを非表示にするか、サイズを小さくして使うのが現実的だろう。

IE8でASCII.jpを表示してみた

標準状態のIE8でASCII.jpを表示してみたが、これしか表示されない

「小さいアイコンの使用」を選ぶと少しだけ小さくなる

タスクバーの縦幅は、プロパティで「小さいアイコンの使用」を選ぶと少しだけ小さくなる

 しかし、Windows 7自体が備える設定画面は、ほとんどがウインドウ内を上下にスクロールできるため、画面の狭さで操作できないことはなかった。例外的に、昔からのWindowsのダイアログデザインをそのまま継承しているもの(下記画面)は、ボタンがタスクバーの下に隠れてしまうものがあった。とはいえあくまで例外で、縦576ドットでは使い物にならない、ということはない。

ボタンがタスクバーの下に隠れてしまう

デザインが古い「ウインドウの色とデザイン」ダイアログは、ボタンがタスクバーの下に隠れてしまう

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