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Phile-web×ASCII.jp 合同座談会

2009年のAVはどうなるか、鳥居一豊と一条真人が大いに語る

2009年05月15日 15時00分更新

文● 小林 久・橋本 優/ASCII.jp編集部

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2009年前半、注目の商品は?


── 製品で面白く感じているものは何でしょうか。

鳥居 アイ・オー・データ機器の「AVeL Link Player」(AV-LS500VX)ですね。ブラウザーの描画がとにかく速い。テレビにもウェブブラウザーを搭載した製品が増えてきていますが、待たされますよね。だからまずフレームが出て、中身が順番に表示されていくのが当たり前だと思っていました。そういうわけじゃないんだと。それだけでも画期的です。ブラウザーの速さという意味では東芝のREGZAも快適ですね。地味だけれど、描画の速いエンジンを搭載したネットワークテレビは注目に値します。

AVeL Link Player

一条 私はパナソニックとソニーのBDレコーダーですね。例えば「DMR-BW950」関連記事)。ワンセグチューナーを搭載していて、録画したテレビ番組をSDメモリーカードに転送して、お風呂ワンセグなどで視聴できる。発想の転換というか、ワンセグ放送をそのまま録画するので、再エンコードの時間がいらない。しかも、地デジの12セグとワンセグをそれぞれ10回ずつダビングできるので、コピー回数が増えるのもうれしい。一方「BDZ-A950/750」関連記事)は、アクトビラダウンロードをモバイル機器に持ち運んで楽しめる。こういう世界が広がってきているのは素晴らしいなと。



ワンセグもこれから面白くなる


── モバイルでコンテンツを見るというのは、リビングで高画質なビデオを見るのとはまた違った方向感なのかなと個人的には感じます。

鳥居 実はワンセグにはそれほど興味がないんです。スポーツ中継やニュースをリアルタイムで見るといった用途ならいいですが、映画やドラマをクオリティーの低い画質で見るなら、本でも読んで過したいなと。

一条 過激ですね。画質に関しては、再生する機器側の対応も進んで少しずつ改善されている印象です。携帯電話でも倍フレームで出せる機種が増えていますし、ワンセグの解像度を4倍にエンハンスできるチップも開発されていて、それが今年出てくる。デジタルエンハンスは、ワンセグよりもケータイのディスプレーのほうが、高い解像度という現状に一石投じることになりそうです。

鳥居 テレビで言うところの「超解像」に近いですね。

一条 アップスケーリングですね。倍×倍になるので、VGA相当の画質になる。最近では、パソコン用のワンセグチューナーにもフレーム補間機能が搭載されています。アイ・オー・データ機器のワンセグチューナー「SEG CLIP」(GV-SC400)がすばらしい。フラッシュメモリーが4GBあって、内蔵メモリーに録画できるんですよね。録画して差せば、その内容を差したPCで見られる。ドライバーもUSBメモリー内に保存されているんですよ。画質は従来機種でも完成していたし、ボディーもスリムになった。日進月歩の感がありますね。

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