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物欲AVコモノ道 第6回

携帯音楽プレーヤーの「録音」機能を試す!

2009年05月15日 16時00分更新

文● 川添貴生/インサイトイメージ

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鉄道の音がしっかり録音できました!

 それぞれの製品のボイスレコーダーとしての機能を見ていこう。

左から、ZEN MX、T5、ECM-NW10のマイク

 まずクリエイティブメディアのZEN MXとirver japanのT5はいずれもモノラル録音で、WAV形式で記録される。T5は録音クオリティを選択するオプションも用意されており、High/Medium/Lowの3種類から選択可能だ。なお、今回のテストではHighを選択している。

 一方、ECM-NW10はステレオ録音で、ATRACとPCMの2種類のフォーマットに対応している。ATRACではさらにビットレートを256/128/64kbpsから選択できる。また録音レベルを一定に保つ「AGC(Auto Gain Control)」機能が搭載されているのも特徴だ。テストではPCM形式で録音した。

 今回テストを行なったのは都内私鉄の駅近く。線路から3mほど離れたベンチに座り、発着する電車の音を録音してみた。

 各機種で録音した音声のファイルを用意した。ZEN MXとT5は本体からコピーしたWAVファイルをアップロードしている。NW-730FK+ECM-NW10に関しては、ファイルフォーマットがATRAC形式となるため、同社のMP3 Conversion Toolを利用してMP3形式に変換した。なお、録音するタイミングは製品によって違い、そのため収録されている音も異なっている。あくまで参考として聴いて欲しい。

 ZEN MXとiriver japanのT5は、マイクと書かれた「穴」が非常に小さく、正直どの程度録音できるのか不安だったのだが、想像以上にしっかり録音されていて驚いた。

 全体的に音がこもりがちではあるものの、人の声を録音した場合には両機種ともそれほどこもった印象はなく、スピーカーに出力してみると意外とクリアな音声が聞けた。

 一方、NW-S730FKとECM-NW10の組み合わせは、ステレオ録音であることも手伝って、前2機種よりもクリアな音で記録されている。

 ただ、こういった場面での録音ではAGC機能の作用が逆効果となっているのか、途中で音量が抑えられているように感じてしまう場面もあった。

 当然、こうした環境音の録音は想定されていないと思われるので、仕方のないところだろう。なお、AGC機能は人の声の録音において、マイクまでの距離が異なる複数の話者がいる場面でも有効に作用するため、会議などを録音する場面ではありがたい機能だ。

 ポータブルオーディオプレーヤーのボイスレコーダー機能というと、おまけの機能というイメージがあるが、そう考えて使わないのはあまりにももったいない。

 鉄道の音を録音するかどうかは別としても、普段の会議などの場面で役立つケースは十分にあり得るのではないか。

 それぞれの製品の比較は価格が異なるため難しいが、音質においてはNW-S730FKとECM-NW10の組み合わせにアドバンテージがある。

 ただ、ZEN MXとT5はWAV形式で記録されるため、環境を選ばずに再生できるメリットがあり、さらに本体だけで録音できるのも便利だ。

 今回評価した3製品で言えば、音質と手軽さのどちらを重視するのかをまず見極め、後は予算次第ということになるだろう。

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