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完全解剖「名前とアドレス」 第3回

IPアドレスとの違いを理解しよう

EthernetでのID「MACアドレス」を理解する

2009年05月18日 09時00分更新

文● 遠藤哲

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ARPの仕組み

 ARPは、IPアドレスからMACアドレスを得るために用いられるプロトコルで、RFC826で定義されている。このARPでは、「ARP Request」「ARP Reply」という2つのメッセージが交わされる( 図4)。

図4 ARPの仕組み

 MACアドレスを調べたいノードのIPアドレスをデータに設定し、隣接ノードすべてにARP Requestを送信する。このとき、宛先MACアドレスに「ブロードキャストアドレス」が設定される。

 MACアドレスにおけるブロードキャストアドレスはすべてのビットが“1”となる「FF-FF-FF-FF-FF-FF」という特殊なアドレスが用いられる。この宛先が設定されたEthernetフレームがスイッチ(L2SW)で受信されると、スイッチは接続されている全ノードに同じ情報を配信する。

 受信側ノードでは、宛先アドレスがブロードキャストアドレスの場合、受信して処理しなければならず、この仕組みにより全ノードはデータに設定されているIPアドレスを自身のIPアドレスが一致するか比較する。その結果、一致するノードだけが発信元にARP ReplyメッセージとともにMACアドレスを通知するのである。

 このようにして発信元ノードはルータのMACアドレスを取得し、宛先MACアドレスを設定するわけだ。

(次ページ、「IPv6アドレスとは?」に続く)


 

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