コイツはスゲー! 自宅のライブラリを「どこでも化」
今まで紹介したのは、家庭内だけのシステムだ。「iTunesのライブラリを集約しても、外まで持ち出せないのでは……」と残念がるのはまだ早い! 実は「どこでもライブラリ」をすでに実現できる環境は整っている。
それが「Simplify Media」というキラーアプリだ(関連リンク)。このソフトを起動しておけば、Mac内のライブラリをインターネットに公開して、パソコンやiPhone/iPod touchで音楽を聴けるようになる。例えば、iPhoneなら3G回線の入る限り、家のライブラリから音楽を引っ張って来れる。iPod touchやMacBookならイー・モバイルや公衆無線LANで自宅の音楽が聴けるようになるワケだ。
Macの電源を入れっぱなしにする必要があったり、iTunes Storeで購入した著作権保護付きAACは再生できなかったり、3G回線では音質が劣化するという制約はあるものの、それでもファイルコピーの手間を気にせず、どこでも自分のライブラリにつなげるというのは大きなメリットだ。特にiPhone/iPod touchでアプリや動画、写真を数多くインストールしているという人にとってはありがたいだろう。
1.「Simplify Media」をMac側で起動
2.アカウントを作成する
3.マシン名を付ける
4.共有ライブラリを設定する
5.Simplify Mediaを起動する
6.iPhone/iPod touchにインストール
7.アカウントなどを設定する
8.ライブラリを閲覧して再生する
実際にiPhoneで使ってみると、3G回線ではメニューの表示や選択でそこまで待たされるという印象はなかった。さすがに再生を指示すると、曲データのバッファに数秒待たされるとはいえ、それでも十分、実用レベルだろう。音質はやや劣化してAMラジオのように高域が丸まっている。シビアに音質にこだわる人にとってはNGかもしれないが、満足できる人も多いはずだ。
一方、無線LAN経由では、メニューの動きも曲の再生も3G回線より反応が速くなり、かなり使いやすい。音質も向上しており、高域のヌケが少し悪くなるくらいで、気にならない人も多いはず。
Mac/Windows本体にインストールするソフトは無料だが、iPhone/iPod touch用アプリは450円(iTunes Storeで見る)。実現できる機能を思えば、これは安いと思うのだがいかがだろうか?
バッファローのNASを利用する手も
外出先からMacのiTunesライブラリをiPhone/iPod touchで再生する方法としては、バッファローが発売しているNASを導入する手もある(関連記事)。対応シリーズは「LS-HGL」「LS-WHGL/R1」「LS-WSGL/R1」「LS-WTGL/R1」だ。
これらの機種には、外出先からNASにアクセスする「Webアクセス機能」が搭載されており、iPhoneの「Safari」からアクセスすると、動画/音楽/写真を再生できる。「Simplify Media」より便利な最大のポイントは、Mac本体の電源を常にオンにしておく必要がないこと。初期コストはかかるが、より消費電力をおさえたい人には有効な手段だろう。