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今日から始める! iTunes「どこでも音楽生活」

2009年05月12日 17時30分更新

文● 宮下英之、広田稔/ASCII.jp編集部

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コイツはスゲー! 自宅のライブラリを「どこでも化」

 今まで紹介したのは、家庭内だけのシステムだ。「iTunesのライブラリを集約しても、外まで持ち出せないのでは……」と残念がるのはまだ早い! 実は「どこでもライブラリ」をすでに実現できる環境は整っている。

 それが「Simplify Media」というキラーアプリだ(関連リンク)。このソフトを起動しておけば、Mac内のライブラリをインターネットに公開して、パソコンやiPhone/iPod touchで音楽を聴けるようになる。例えば、iPhoneなら3G回線の入る限り、家のライブラリから音楽を引っ張って来れる。iPod touchやMacBookならイー・モバイルや公衆無線LANで自宅の音楽が聴けるようになるワケだ。

 Macの電源を入れっぱなしにする必要があったり、iTunes Storeで購入した著作権保護付きAACは再生できなかったり、3G回線では音質が劣化するという制約はあるものの、それでもファイルコピーの手間を気にせず、どこでも自分のライブラリにつなげるというのは大きなメリットだ。特にiPhone/iPod touchでアプリや動画、写真を数多くインストールしているという人にとってはありがたいだろう。


1.「Simplify Media」をMac側で起動

公式サイトからMac用ソフトをダウンロードしてインストール。ソフトを起動すると警告画面が現れるので内容を確認して「I agree」をクリック


2.アカウントを作成する

まずはSimplify Mediaのアカウントを作成しよう。ソフトを起動し、「Do you have any account?」欄で「No」を選び、自分を識別するためのスクリーンネームとパスワードを入力する


3.マシン名を付ける

無事アカウントが作成されると、マシン名を付ける画面が表示される。「Computer Name」欄で好きなマシン名を付けよう。これがiPhone/iPod touch上に表示されるマシン名となる


4.共有ライブラリを設定する

次の「Music Sharing Settings」画面では共有レベルを設定する。「Share nothing」は共有しない、「iTunes library and playlists」はライブラリとプレイリストを丸ごと、「My Music folder」はiTunesライブラリのほか、「Music」フォルダーなど、特定のフォルダーの曲データも参照可能にする項目


5.Simplify Mediaを起動する

これで設定は完了だ。画面を閉じて「Simplify Media」を起動すると、ライブラリを起動するための準備が行なわれる。ライブラリのデータ容量によっては数分かかることも


6.iPhone/iPod touchにインストール

次は、iPhone/iPod touchで「App Store」からiPhone用の「Simplify Media」をインストールする。Mac/Windows用ソフトは無料だが、iPhone用アプリの価格は450円だ


7.アカウントなどを設定する

先ほどMacで登録したスクリーンネームとパスワードを登録後、右上の「Done」ボタンを押す


8.ライブラリを閲覧して再生する

しばらく待つと自分のiMacのライブラリが表示され、再生可能になる。画面は通常の再生画面と多少異なるが、アーティストや曲名からの検索も可能で、ジャケットも表示される

 実際にiPhoneで使ってみると、3G回線ではメニューの表示や選択でそこまで待たされるという印象はなかった。さすがに再生を指示すると、曲データのバッファに数秒待たされるとはいえ、それでも十分、実用レベルだろう。音質はやや劣化してAMラジオのように高域が丸まっている。シビアに音質にこだわる人にとってはNGかもしれないが、満足できる人も多いはずだ。

 一方、無線LAN経由では、メニューの動きも曲の再生も3G回線より反応が速くなり、かなり使いやすい。音質も向上しており、高域のヌケが少し悪くなるくらいで、気にならない人も多いはず。

 Mac/Windows本体にインストールするソフトは無料だが、iPhone/iPod touch用アプリは450円(iTunes Storeで見る)。実現できる機能を思えば、これは安いと思うのだがいかがだろうか?

バッファローのNASを利用する手も

LinkStation Mini

 外出先からMacのiTunesライブラリをiPhone/iPod touchで再生する方法としては、バッファローが発売しているNASを導入する手もある(関連記事)。対応シリーズは「LS-HGL」「LS-WHGL/R1」「LS-WSGL/R1」「LS-WTGL/R1」だ。

 これらの機種には、外出先からNASにアクセスする「Webアクセス機能」が搭載されており、iPhoneの「Safari」からアクセスすると、動画/音楽/写真を再生できる。「Simplify Media」より便利な最大のポイントは、Mac本体の電源を常にオンにしておく必要がないこと。初期コストはかかるが、より消費電力をおさえたい人には有効な手段だろう。

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