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物欲AVコモノ道 第5回

2万円で買えるHDビデオカメラ対決!

2009年05月08日 12時00分更新

文● 川添貴生/インサイトイメージ

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意外と解像感の高いVado HDの画質

 低価格ビデオカメラということで、画質が気になる。ここでは両者の画質について触れてみたい。

 Vado HDとWebbie HDで撮影した動画のサンプルを用意した。いずれもzip形式で圧縮してあるので、ローカルパソコンなどに保存して解凍し、見比べてほしい。

 なお、Vado HDの動画はH.264を、Webbie HDの動画はMPEG-4 AVCを再生できるプレーヤーソフトなどが必要となる。

 まず、Vado HDは720pの高ビットレート(8Mbps)で撮影すると意外なほど解像感が高く、かなり鮮明に記録できる。

 パンフォーカスのため遠景ではピントが甘くなりがちだが、被写体までの距離が1~5m程度であればほとんど気になることはない。製品の性格を考えると、フォーカスを気にせずにサッと撮影できることのメリットの方が大きいだろう。

 発色は実際よりも若干鮮やかになるが、それがむしろ好結果につながっている印象だ。ただ、撮影に関する設定はほとんどないため、撮影はフルオートということになる。当然ホワイトバランスもカメラ任せになるが、屋内ではホワイトバランスが合わないケースもあり、このあたりは割り切るしかないだろう。


ビットレートの低さが気になるWebbie HD

 Webbie HDの画質は、ビットレートが低めに設定されているためか解像感は今一歩だ。1080pの撮影モードも用意されているが、解像感という意味では720pとの差は感じられなかった。ファイルサイズまで考えると、通常は720pでの撮影がベストと言える。

 色味はかなりきつい発色で、また赤みが強調される傾向が見られる。Vado HDと同じくこちらもホワイトバランスの調整はない。

Webbie HDの静止画撮影機能でマクロ撮影したもの。細部までしっかり描画されており、発色もまずまず

Webbie HDの静止画撮影機能でマクロ撮影したもの。細部までしっかり描画されており、発色もまずまず

 オートフォーカスの追従性はそれなりで若干待たされる印象はあるが、我慢できないレベルではない。マクロモードもあり、実測したところ6cm程度まで被写体に近づくことができた。控えめな光量ながらビデオライトもあり、マクロと組み合わせれば屋内での小物の撮影などで便利だろう。

 Webbie HDの利点は、やはり光学5倍ズームが搭載されている点だ。撮影中にズームボタンを操作すると「カチッ」という音が入ってしまう、ズーム速度が一定で撮影中に被写体に素早く寄るのは難しいなど難点はあるが、被写体に近づけない場面ではやはり便利だ。

 両者を比べると、Vado HDの720p/8Mbpsで撮影したときの解像感の高さが際立っており、Webbie HDはやはりビットレートの低さが足を引っ張っている。

 またWebbie HDの光学5倍ズームは確かに魅力だが、一方で単焦点でパンフォーカスのVado HDはレスポンスよく撮影できるメリットがある。一長一短はあるが、気楽なスナップ用途と割り切ると、Vado HDの方が使い勝手はいい。

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