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桜子のビジネスリーダーズインタビュー 第13回

IT業界で働く桜子のビジネスリーダーズインタビュー

新世代発電の開発へのエネルギーは成功体験の蓄積

2009年05月21日 09時00分更新

文● 桜子(Interviewer&blogger)

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速水氏が貫く3つのスタンスとは

 速水氏は「一度やり始めたら途中でやめない」性格だと自ら語る。そんな彼のポリシーは、3つのスタンスで支えられている。まず、ひとつ目は「成功体験を積み重ねること」。

速水 成功体験は重要です。研究開発というのは成功と失敗の数を比べたら、失敗の方が多いんです。多くの方が仰る「失敗は成功の元」という言葉は本当です。失敗は成功につながる色々な要素があって、失敗を繰り返すとノウハウみたいなものがたまっていく。そして成功体験が積み重なっていくとうれしいから、辛い時期があっても、またうまくいくと考えるようになるんです。


 速水氏は失敗を重ねながら今日の成功に至っていると語る。

速水 生意気に聞こえるかもしれませんが、この技術は私が始めた当時からやっている方がほとんどいなかったんです。だから世界でやっているのは自分だけ、この技術を知っているのも自分だけ、そう思うと……。

桜子 歴史に名前が残るんじゃないかとワクワクします!?

速水 ははは(笑)。ちょっと極端かもしれませんけど、そんな感じですね。


 ふたつ目は「好きなことをやろう」。いつも周囲へ好きなことをやろうと働きかけているという。

速水 好きなことなら努力できる、続けられる。うまくいかなくても頑張れる。それは非常に強く思うんです。

 そして最後は「納得できるまであきらめない」。

速水 研究でもなんでも、まだ何かやり残したことがあるんじゃないかと常に思いますね。工夫に工夫を重ねて、目標値に到達してもそこで満足しない。もっと上があると、さらに上を目指していくから研究が進み、努力できるんです。


 実際に結果を出しているだけに説得力のある言葉である。話の折々には“努力”という言葉が連呼される。いったいどんな仕事ぶりかとたずねたら、現在3時間睡眠を試している最中ですこぶる調子がいいそうだ。 平日は3時間睡眠を基本に、土日は5~6時間ぐらい眠る生活を過ごしているという。

速水 技術者や研究者の醍醐味は、世の中の人が今まで想像しなかったであろうものを提案したり、発明するということなんです。

 幼少期の夢をかなえて起業し、順調に人生のコマを進めている速水氏。私も彼にはおよばずとも充実した日々を過ごしていきたいものである。


速水浩平(はやみずこうへい/Kouhei Hayamizu)氏のプロフィール

堀氏

1981年、栃木県生まれ。慶応大学環境情報学部卒業、同大学院政策メディア研究科所属。2006年9月に株式会社音力発電を設立し、「音」と「振動」を利用した発電の研究開発を行なっている。SIV Business Plan Contest 2003 優秀賞、SIV Business Plan Contest 2005 優秀賞・特別賞、FC Entrepreneur Award 2006 Gold Award、第4回かながわ新エネルギー賞、第7回 湘南ビジネスコンテスト ビジネスモデル賞を受賞。



桜子(Sakurako/Cherry)のプロフィール

桜子

Interviewer&blogger 広告代理店・IT系企業を経て通信会社に勤務。5年前に「桜子の部屋・お友達の輪」というビジネスリーダーズインタビューを単独で開始。2007年シリコンバレーで活躍する日本人を取材に行く。日本人・外国人を含めた約50名ほどのインタビューを過去に実施(http://sakurako.cc/


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