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アキバで恥をかかないための最新パーツ事情2009 第5回

知ったかは恥ずいゼ 2009

アキバで恥をかかないための最新パーツ事情2009【電源&PCケース編】

2009年05月03日 23時00分更新

文● Jo_Kubota

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奥行きに注意

 ATX電源は、規格でその大きさが、150×140×86mmと決められている。が、世の中にはそれよりも大きいATX電源ユニットが存在する。その多くは、1000Wを超える大容量の電源ユニットだ。

CoolerMasterの「Real Power Pro 1250W」は150×180×86mmと、奥行きが40mmほど長くなっている

 奥行きの長い電源ユニットを搭載する場合、当然ながらPCケースによってはドライブベイなどと干渉して収まらないことがある。大容量の電源ユニットを購入する際には大きさも調べておこう。

出力コネクタの形状&数に注意

 現在流通している電源ユニットのほとんどは、ATX ver2.2または2.3、そしてSSI EPS12V(またはEEB)に対応している。どちらもIntel主導で策定された規格で、ATXはデスクトップ向け、SSI EPSはサーバー&ワークステーション向けとなっているが、現在では、基本的に大きな差異はない。
 それよりも重要なのは、コネクタの種類と数だ。
 必須なのは、以下の4つ。

ATXメインコネクタ 20ピンまたは24ピン
プロセッサパワーコネクタ 4ピンまたは8ピン
PCI Express補助電源コネクタ 6ピンまたは8ピン
ペリフェラルコネクタ 4ピンまたはSerial ATA用

 ATXメインコネクタは、多くの場合、20ピン+4ピンに分割が可能な24ピンコネクタが採用されている。マザーボードの中には20ピンだと起動しないものもあるので、必ず24ピンが採用されているものを選ぼう。
 同様に、プロセッサパワーコネクタ(ATX12Vコネクタ)も4ピン+4ピンに分割が可能な8ピンコネクタを採用しているものを選んでおけば、大多数のマザーボードに対応できる。
 そして数に注意したいのが、PCI Express補助電源コネクタだ。GPU編でも述べたが、

・6ピン×1
・6ピン×2
・6ピン+8ピン

と3つのパターンがあり、さらにマルチGPUを構成する際は、挿すビデオカードの数だけコネクタが必要となる。電源ユニット購入時には、ビデオカードが必要とするコネクタの形状と数に注意しよう。

最近の電源ユニットは、パッケージにコネクタの種類と数が明記されているので確認してから購入しよう

着脱(プラグ)式ケーブルの電源ユニット

 比較的、高価な電源ユニットに付加価値として取り入れられているのが、着脱式ケーブルの電源ユニットだ。

CoolerMasterの「RealPower M1000」

サイズの「CoRE PoWER 2 PLUG-IN」

Taganの「BZ1100(ESA)」は、コネクタがキャノンプラグになっている

 写真を見て分かる通り、不要なデバイスケーブルを外しておくことで、PCケース内がスッキリとし、その結果、内部のエアフローにも貢献できる。しかし、着脱コネクタそのものは、メーカー間の互換性がなく、その電源ユニット専用となる点には注意したい。
 反対にデメリットもないわけではない。接点が増えることでノイズが混入しやすくなること、接点での接触抵抗が増えるため余計な電力を消費したり、電圧降下が起こりやすくなるといった懸念がある。が、大抵の場合、あまり神経質になる必要はなく、前述したメリットの恩恵を考えれば、着脱式ケーブルの電源ユニットは非常に便利なので、予算が許すなら積極的に選んでも問題ないだろう。

静音な電源ユニット

 今や静音じゃない電源ユニットを探す方が困難になりつつあるくらい、店頭に並んでいる電源ユニットは皆、「静音」を謳っている。
 正直、筆者的にはどれも十分静かで、CPUクーラーやGPUクーラーの騒音の方が大きく、電源ユニットの音が気になったことは、ここ数年ほとんどなかったりする。とはいえ、こだわりたい人は、1dBでも、0.1Soneでも静かにしたいわけで、どんな電源ユニットを選ぶべきか、ここで答えを出すのは非常に難しい。
 それでも目安を作るとすれば、80PLUS認証を受けていること、大口径のファンを装備していること、ファンの羽の形状を工夫している、といったあたりが選ぶポイントになるだろうか。

ENERMAXのECO80+シリーズに搭載される「MAGMAファン」は、本当に静かだ

 ただ、大容量の電源ユニット(700W以上)の場合、発熱をそれなりに伴うので、ファンの騒音もそれなりに大きくなることは覚えておこう。

(次ページへ続く)

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