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葉桜の季節に選ぶエコで高信頼なスイッチ

春の新作スイッチを総チェック

2009年04月30日 09時30分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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ダイナミック省電力が売りのアラクサラの新製品

 国産ベンダーのアラクサラネットワークス(以下、アラクサラ)が4月23日に発表したコアスイッチ「AX6600S」は省電力が大きな売りとなっている。

5Uの「AX6604S」

5Uの「AX6604S」

7Uの「AX6608S」

7Uの「AX6608S」

 「AX6600S」は、アラクサラ伝統のラックマウントサーバライクなシャーシ型スイッチで、キャリア向け製品の信頼性と機能をエンタープライズに提供すると謳われた製品。5Uの「AX6604S」と7Uの「AX6608S」の2ラインナップが用意されている。制御モジュールであるCSUを二重化したダブルアクト運転により、下位機種のAX6300Sに比べ2倍のスイッチング容量やパケット転送能力を実現。AX6608Sでは384Gbpsのスイッチング容量で、10Gbpsポートを64ポート、1Gbpsポートを192ポート搭載可能となっている。

 また、IPv4/v6のルーティングはもちろん、VLAN、STP、IEEE802.1x認証、SNMP、QoSなど、上位機種のAX6700Sと同等の機能を網羅する。加えて、AX6600Sでは、1台の装置に2台分の機能を搭載するフォールト・トレラント・スイッチ・アーキテクチャを採用。ハードウェアの障害時に50ms(ミリ秒)という交換機並みの高速切り替えを実現した。

 AX6600Sでは、さらにAX6700Sで搭載されていたダイナミック省電力機能を搭載。内部の動作クロックを落として、電力消費を押える省電力モードを採用し、再起動なしに通常電力モードと省電力モードを切り替えが可能。また、待機系ユニットへの給電をOFFにしたり、指定した時間に省電力機能を制御する。ちなみにダイナミック省電力機能は、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「グリーンネットワーク・システム技術研究開発プロジェクト(グリーンITプロジェクト) 革新的省エネルギーネットワーク・ルータ技術の研究開発 情報のダイナミックフロー測定と分析ツール及び省エネルギー型ルータ技術の開発」による研究成果を活用しているとのこと。

 その他、1台のスイッチで同じアドレス体系を持つLANを複数管理できるネットワーク・パーティションと、トラフィックの制御機能を連携させる機能も搭載した。

 価格は、最小動作構成でAX6600Sが695万1000円からとなっている。

国内LANスイッチシェア2位を確保

 アラクサラは合わせて、IDC Japanの2008年の調査で10.2パーセントのシェアを確保し、国内LANスイッチ市場で2位になったことを発表した。特にシャーシ型スイッチでは、18.8パーセントのシェアを確保し、大幅に躍進しているという。

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