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葉桜の季節に選ぶエコで高信頼なスイッチ

春の新作スイッチを総チェック

2009年04月30日 09時30分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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由緒正しいスタックを強化したH3C

 次は低価格なネットワーク機器を幅広くラインナップするH3Cテクノロジー(以下、H3C)の「IRF(Intelligent Resilient Framework)v2」というスタック技術を紹介しよう。

IRFv2をサポートする「S5500-EI」シリーズ

 H3Cは香港に本社を置くスリーコムの子会社で、ボックス型からシャーシ型まで幅広いスイッチ製品を取り扱っている。OSPFやBGP、IPv6などの機能をオプションライセンスとして取り扱うベンダーが多い中、H3Cのスイッチはこれらを標準搭載しているので、結果的にコストパフォーマンスが高い。

 同社が独自に開発したユニークなスタック技術がIRFである。2005年に発表されたIRFv1では、最大8台のIRF対応スイッチを単一の仮想シャーシとして動作させることが可能になる。これにより、ボックス型スイッチでありながら、シャーシ型スイッチのような拡張性を実現でき、耐障害性も高くなる。

 IRFでユニークなのは、専用ポートやスタックケーブルではなく、汎用のEthernetをスイッチ間のインターリンクに使うという点。また、単にL2スイッチのポート集約ではなく、まさに1台のL3スイッチとして動作するので、ルーティングやマルチキャストなども、きちんと分散処理してくれる。

 もちろん、こうした技術は一朝一夕で実現したわけではない。元をたどると2002年に親会社のスリーコムが開発した「3Com XRNテクノロジー」をベースにしたもので、一世風靡した「3Com Stack」の流れを汲む由緒正しいスタック技術といえる。IRFv1はギガビットスイッチ「S5600」と100Mbpsスイッチ「S3600」に搭載されている。

 こうした中、3月に発表されたIRFv2ではまず最大接続台数が9台に拡大され、最大432の1Gbpsポート、18の10Gbpsポートを持つ仮想スイッチを構成可能になった。またスタック接続に10Gbps Ethernetを利用できるので、長距離接続も実現する。10GBASE-LRであれば10km、10GBASE-ERであれば40kmまでサポートする。短距離伝送の10GBASE-CX4モジュールを用いれば、通常のスタック接続のように利用できる。

10GBASE-CX4を使ったリング型の接続例

 さらに、スタック接続にスイッチ間の複数リンクを束ねるリンクアグリゲーションをサポートしたことで、最大80Gbpsという広帯域を実現しつつ、耐障害性も向上。その他、単一のスイッチで同一のアドレス体系を持つサブネットを複数扱えるMCE(Multi Customer Edge)と呼ばれる仮想ルーティング機能もサポートしている。

 IRFv2は10Gbps対応Ethernetスイッチ「S5500-EI」のアップグレードという形で提供される。他のボックス型製品やフラグシップのシャーシ型スイッチ「S7500E」まで展開するという。今、同社のスイッチを導入するのであれば、IRFv2対応機種がお勧めだ。

(次ページ、ダイナミック省電力が売りのアラクサラの新製品)


 

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