統一されたインターフェースがiPhoneの魅力
── iPhone版ならではの機能はありますか?
齋藤P氏:iPhone版アプリは、動画の再生だけでなく、ランキングやマイリストなどもアプリ単体で操作できます。ケータイ用のモバイル版アプリでできるのは再生のみで、ランキングなどの表示にはウェブブラウザーを使っているんです。そうした点では、モバイル版よりもiPhone版のほうがストレスなく使えると思います。
ちなみにモバイル版アプリでもiPhone版と同じことができないわけではないんですが、古い端末との互換性を考えるとアプリの容量が大きくなってしまう。そうした互換性を取るために、ランキングなどの表示にはウェブを使っています。
── 個人な話で結構ですので、「こんなシチュエーションでiPhone版アプリは便利だ!」という体験をお聞かせ下さい。
溝口氏:実家ですね。実家にはネットの回線が来てないので、パソコンを持っていってもニコ動が見られない。昨年末、実家に帰ったときにこのアプリがあればよかったなと。多分、次からは便利さを体験できると思います(笑)
── 電車の中などでは暇つぶしにかなり役立つと思いますが……。
溝口氏:動画は数十秒しかキャッシュしてないので、電車の中だとちょっと厳しいかもしれません。
── 最後に開発者として見て、iPhoneはどこが魅力ですか?
溝口氏:私は今までケータイのJAVA、BREW、Windows CE、シンビアンなど、モバイル系の開発をいろいろやってきました。iPhoneはそうした競合の中で、最も完成されたAPIを持っていると思います。ユーザーインターフェースを作るのに適したAPIを用意していて、しかもそれが、軽く、速く動作するというのは魅力です。
モバイルにおいて、プラットフォーム内で統一されたインターフェースというのは、今まで存在しなかったんですよ。アプリによってインターフェースがバラバラというのは結構多かった。でもiPhoneなら、統一されたインターフェースで作るしかない。ユーザーとしてはアプリごとに違った操作感にならなくても済む。それはとても気持ちいいことだと思います。反面、ガイドラインに適合してないとリジェクトされる可能性もあるんですけどね……。