Sandra 2009
まず、CPUの基本的な演算性能を計測するために、Sandra 2009のCPUテストを行なってみた。「Processor Arithmetic」および「Processor Multi-Media」ともに、X2 7850 BEはX2 7750 BEに比べて、スコアが3.5%前後向上している。X2 7850 BEの動作クロックは、X2 7750 BEに比べて3.7%ほど向上しているので、妥当な性能向上率といえる。
CINEBENCH R10
CINEBENCH R10は、コア数に応じたスレッドを生成するため、マルチコアCPUの性能をフルに発揮できる3Dレンダリングソフトである。こちらも、先ほどのSandra 2009と同じ傾向を示し、X2 7850 BEは、X2 7750 BEに比べて4%ほどスコアが向上している。
TMPGEnc 4.0 Xpress
エンコード性能を比較するために、TMPGEnc 4.0 Xpressを利用し、解像度1440×1080ドット/85秒のWMVファイルをMPEG-2(720×480ドット)、MPEG-4(352×288ドット)、Blu-ray MPEG-2(1920×1080ドット)にそれぞれトランスコードを行なってみた。
その結果はグラフに示したとおりで、処理が重く、実時間の4倍近くの変換時間がかかるBlu-ray MPEG-2へのトランスコードは397秒から392秒へと時間が短縮されているが、その差は1.3%程度とわずかだ。MPEG-4へのトランスコードはX2 7850 BEでもX2 7750 BEでも66秒であり、全く変わらなかった。また、MPEG-2へのトランスコードは1秒短縮されたが、誤差の範囲といえる程度だ。比較的負荷が軽いトランスコードの場合、処理時間に対するディスクアクセスの占める割合が相対的に大きくなるため、3.7%程度のクロック向上では時間が短くならないことがあるのだろう。
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