3DMark Vantage
今度は、3Dベンチマークテストの3DMark Vantageの結果を見てみよう。GPU性能が大きく効く総合スコアはほとんど変わらないが、CPUの演算性能を計測するCPU Testでは、X2 7850 BEはX2 7750 BEよりも3%前後スコアが向上している。
消費電力
最後に消費電力を比べてみよう。なお、CPU温度も計測したのだが、X2 7850 BE、X2 7750 BEともに正しい温度が計測できなかった(HWMonitor Pro 1.05を利用したが、AMD純正ツールのAMD OverDriveユーティリティによる計測結果も同じだった)ので割愛する。消費電力は、システム全体の消費電力をワットチェッカーを使って計測した。アイドル時は、省電力機能「Cool'n'Quiet」を有効にして、OS起動後30分放置した状態。高負荷時は、3DMark VantageのCPU TEST2を3回連続して実行し、もっとも高かったときの消費電力を取得している。
消費電力は、アイドル時、高負荷時ともX2 7850 BEとX2 7750 BEの差はほとんどない。TDPはともに95Wであり、Core 2 Duoの65Wに比べると、TDP、実消費電力ともに大きい。そのため、静音PCを作りたいという用途にはあまり向いていない。
コストパフォーマンスは高く
AMDプラットフォームの入門用としても最適
X2 7850 BEは、店頭予想価格が8000円前後と、価格的にはローエンドに属する製品だが、ウェブブラウズやメール、文書作成といった一般的な用途には十分な性能を持っており、コストパフォーマンスは高い。価格が近いPhenom II X3/X4の下位モデルと比べた場合、X2 7850 BEのほうが動作クロックが高いので、シングルスレッド性能ではX2 7850 BEのほうが有利だ。
また、Socket AM2+マザーボードは選択肢が多く、価格的にもこなれている。クアッドコアのPhenom IIへのアップグレードも可能なので、Socket AM2+マザーボードと一緒に購入してAMDプラットフォームの入門用としてもふさわしい。消費電力がやや大きいことが弱点だが、クロック倍率が固定されていないので、オーバークロックで遊んでみたいという人にもオススメだ。
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