東芝ならではのノートパソコンへのこだわり
QosmioはAV機能を重視したノートパソコンだ。Qosmio G50クラスの機能を持つ製品になると、他社では大画面液晶ディスプレーを使い、筐体内にも(比較的)余裕のあるディスプレー一体型デスクトップで展開する場合が多い。しかし、dynabookブランドを掲げる東芝の意地なのだろうか? 筆者はQosmioのコンセプトに同意はできるものの、今回のG50/98Jのようなハイエンド機ではノートへのこだわりが少々裏目に出ている気もする。
カタログスペックでは、バッテリー駆動時間は最大約4時間とされるが、SpursEngineをフルに動かして動画を見ると2時間弱でバッテリーがほぼ空になる。加えて無線LANまで使うと、せいぜい1時間半ほどしか動かない。ディスプレーの大型化にともなって筐体も大きくなっているので、キーボード部が邪魔になって画面にあまり目を近づけられない(目の健康にはよさそうだが)。
キーボードやその周囲も、高級感を出すためか透明感のある樹脂で覆われているのだが、逆にキーやタッチパッドの判別をしにくい。キーボード面やボタン類にはバックライトLEDが内蔵されているのだが、装飾の域を出ていない。さらに言えば、ノートパソコンでは避けられない空冷ファンの騒音といった問題も、快適なコンテンツ視聴を妨げるものとなっている。
重さは約4.9kg。両手で抱えれば持ち運びも可能で、部屋から部屋への移動程度は楽なものだ。自室で録画したコンテンツを、パソコンごと居間に持っていき家族みんなで見るといった楽しみ方ができそうである。また、無線LANとプレインストールソフトの「CyberLink SoftDMA for TOSHIBA」を組み合わせれば、家庭内のAVサーバーやDLNA対応の録画機器(例えば東芝のVARDIA)に蓄積したAVコンテンツを、家庭内のどこからでも視聴できる。
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