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パワポで極める「ビジネス極意」 第9回

スパム撃退や店舗出店企画――続・実例で学ぶ「5枚プレゼン」

2009年04月27日 09時00分更新

文● 竹島愼一郎

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【1 情況+判断】
社会問題の解決がP(目的)

 深夜に帰宅した父親と、家の中で眠りについた子どもの絵を掲げ、互いの気持ちを説明している。これから始まる物語の進行を予測させるものになっている。

Coloring
インパクトのある2色で構成

 濃い緑色とオレンジ色に近い黄色の組み合わせはとてもインパクトがある。単純なイラストなので曖昧な色ではなく、明確で主張のあるものがふさわしい。


【2 コンセプト】
親と子のふれあいがV(バリュー)

 「父と子の交換絵日記」がテーマだということが、1枚目に続くこの絵で明らかになっている。考えさせるテーマなので、絵には無駄な説明はつけていない。

Design
極限まで単純化した絵

 人間を表わす絵で、使用されているのは1つの円と3つの角丸四角形だけである。これだけで親子と認識できるだけでなく、配置を変えると微妙な感情も表わせる。


【3 具体案】
V(バリュー)は子どもでも簡単な操作性

 子どもの描いた絵日記がどのように作成され、どう活用するものなのか、機能面の説明がなされている。ゲーム機を大きくしてメリハリをつけた点に注目。

Design
強調したい絵は大きく

 ここではゲーム機の説明をしたいので人物に比べて格段に大きい扱いになっている。どこをどう強調して、どのように見てほしいかを大小関係で表わす。


【4 具体案】
父親用2台目購入がA(目標)

 交換日記なので父親も同じゲーム機を買い求めることになる。また、携帯ゲーム機間のデータ転送がわずらわしいという人のために、タブレットの購入を勧めている。

Design
手順を矢印で説明する

 「タブレットのついた機器に挿入すると、もう1台のゲーム機にデータが転送される」という一連の動作を、見てすぐわかるよう点線による矢印で示した。


【5 具体案+計画】
売上げA(目標)は5万本突破

 子どもの日々の成長を楽しみにする親のために、写真を添付できる機能を付けた。機能性を充実させることで、5万本の販売目標を見込んでいる。

Design
強調したい部分に「印」をつける

 「ここを特に見てほしい」という部分の図形には、ほかで使っていないものを使用する。ここでは中央の図形がそれで、グラデーションと影をつけてある。


作成ポイント
寝かせた「平たい箱」の描き方

寝かせた「平たい箱」

完成イメージ

 基本図形の中に直方体という図形はあるが、“菓子折り”を寝かせたような見せ方はできないので、2つの平行四辺形と四角形を組み合わせて自作する。

 右横の平行四辺形をうまく入れ込むには角度の調節が必要になる。どの程度の傾きにするのかは、完成する平行四辺形の形に関連してくるため作成はやや難しく、多少の慣れが必要となる。


1 平行四辺形を描いて、左中央と黄色の調整ハンドルをドラッグして右上の「完成イメージ」にあるような形に成形する。

2 もうひとつ平行四辺形を描き、右図のような形に成形したあと、[図形描画]から[直線]をクリックして[Shift]キーを押しながら垂直方向に直線を描く。

3 その線と平行四辺形の右側の辺が合うよう、緑色の回転ハンドルをドラッグする(時計回りに約120度回転)。

4 先ほどの平行四辺形の辺とぴったり一致するよう、ハンドルをドラッグして微調整する。

5 四角形を最初の平行四辺形の下の辺に合わせて描き、それぞれの図形に色を施す。

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