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創造性の源泉は? BMWデザインとDreamWorksを訪ねる

2009年04月14日 09時18分更新

文● 小林 久/ASCII.jp編集部

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最新作モンスター VS エイリアンの作中から

地中海の庭園を思わせる、落ち着いた雰囲気のキャンパス


 次に取材したのが、DreamWorksの本社だ。同社の試写室で、制作にZシリーズも一部使われたという最新作「モンスター VS エイリアン」を(めがねをかけると飛び出る)3D映写で観られた。

DreamWorksの本社

 DreamWorksは、このところ3D映写(専用眼鏡をかけると、飛び出る映画)に積極的だ。InTru3Dと呼ばれるインテルベースの制作システムも導入している。国内では新宿ピカデリーなど、まだ少数派だが、3D映写が楽しめる映画館も徐々に増えつつある。リアリティーというよりは、迫力や動きそのものを楽しむという側面が強いが、平面上で擬似的な3Dの絵が動くのとは違った魅力がある。ぜひ一度体験してほしいところだ。

受付の様子。カンフーパンダやモンスターズVSエイリアンのオブジェが置いてある

 さて、DreamWorksの本社は地中海風の瀟洒な雰囲気だ。門をくぐりエントランスに向かう途中の中庭では、社員(と思われる人々)が屋外で卓球に興じている様子が目に入った。非常に自由な雰囲気の会社のようだ。

オープンカフェ風のゴージャスなレストラン。レセプションなどにも使われるようだ

 敷地内にはカフェテリアというよりはレストランといったほうがいいゴージャスな雰囲気の飲食施設のほか、スターバックスのようなコーヒーチェーンも入っている。社員であればこういった施設の利用も無料だという。

キャンパス内にはスターバックスもある

催し物のチラシ。福利厚生なのか、サークル活動なのか?

 取材陣が150人規模と少々大人数だったため、期待していたサーバールームは見られなかったが、モンスター VS エイリアンの制作には2万個のコアが分散処理されたという。また離れたオフィス間で、効率よくプロジェクトを進めるために、HPとドリームワークスが開発したハイレゾリューション映像会議システム「SkyRoom」なども導入された。

中庭にあった卓球台。気分転換によさそうだ

 SkyRoomは、4人までの同時使用が可能。発言者の顔を表示するだけでなく、自分のデスクトップの一部を切り抜いて、相手に配信することもできる。例えば作成中のデザインスケッチなど、作業内容を見せながら、会議をすることが可能だ。2.2GHz以上のCPUであれば動作するとのことで、両社だけでなく一般向けにも公開していく予定とのこと。

噴水や池など、散策しているだけでもリラックスできそうだ

ちょっと分かりにくいが、DreamWorksのロゴの形に刈り込まれている

全体的に地中海風の庭園といった感じである

時間が若干遅くなり、夕暮れになるとさらに雰囲気が出てくる

 今回訪問した2つの企業は、ともに創造性を重視する領域に取り組んでいるが、雰囲気は対照的だった。とはいえ、ゆとり、コミュニケーションを重視するといった部分は共通しているようだ。

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