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乗り換えの合間にロッシル・インターナショナル・サーキットに行ってきた

ドーハの喜劇! トランジットの合間にサーキットへ行こう!

2009年04月09日 20時00分更新

文● 藤吉隆雄 写真/藤吉隆雄

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照明がセーブされているナイト・レース

 ロッシル・サーキットにも夕闇が迫ってきた。せっかくのドーハ8時間耐久レースだし、やっぱり写真を撮ろう。しかし、重大な問題に気がついた。ホーム・ストレートのパドック側の照明がついていない。照明がセーブされているのだ。これは写真を撮るには痛い。観客席に指定されているところからくらい、良く見えるように照明をつけましょうよ。

 やっぱりグランド・スタンドに行こうか。だが、フィニッシュまで2時間を切っている。片道30分。フィニッシュの後の表彰式はピット・ウォールで撮りたいので、戻ってくるのに30分。よし、往復1時間歩いてパブリック・エリアまで行こう、と決断した。

撮影できる写真もこの程度。けっこう厳しいものがある

カタール・ガスで働くという2人組。ハーレーのジャケットを着ているかなりの好き者。「WGPの時は場内連絡バスが出ていたのに、なんで今日は運行してないのだろうね?」え? そうなの?

レース開始から6時間以上が経ったサーキット。やっぱりグランド・スタンドはガラガラ。パドック側の照明が全くついていません。視界もさえぎられ、照明もない。一番高い席なのに

タクシーでグランド・スタンドへ

 パドックからグランド・スタンドへ歩いていく! そう決めた僕だが、やはり何もない道を片道30分はツライ。途中、警備員の前を通るたびに呼び止められる。サーキット構内を歩いている奴なんていないからである。パブリック・エリアに歩いて行くというたびに「正気か?」「やめとけ!」「なんで?」と言われまくり。

 ゲートまで来た。ゲート通過の証拠写真を撮ったら、オマワリさんが突然怒り出した。

何で写真撮ってるんだ! 写真を撮るのは問題があるって知らないのか!

 スポーツ・イベントで記念写真を撮ったら怒られるって……。しかし、少しだけ幸運も待っていた。ゲート前でタクシーが客待ちしていたのである! ラッキーと思った瞬間、Uターンしようとするタクシー。慌てて駆け寄り窓を叩く。

 ゆっくりと走るタクシーは、約5分でグランド・スタンド着いた。料金は5リアル(約150円)。あんなにコース全長が長い鈴鹿サーキットだって、歩いて場内を移動するのがそんなに苦にならないのに、タクシー移動とは何か釈然としないが仕方がない。ゲートを入ろうとすると係員に呼び止められた。

カメラ持って入ったらダメ。アルジャジーラ・チャンネルしか撮影できないことになっている

 たぶん係員は、何かと勘違いしているのだろう。パドック側から見て、写真を撮っている人がいたし。でも、そんなことを説明するのも面倒くさい。

僕はアルジャジーラの人だよ

 と言って、そそくさとグランド・スタンドへ。これは本当のことで、僕はアルジャジーラ・チャンネルのメディア訓練開発センターの臨時スタッフなのだ。

夕闇に浮かぶパドック・エリアのゲート。この写真を撮った直後にオマワリさんに怒鳴られることになる

タクシーでソロソロとパブリック・エリアへ。運転手さんもパブリック・エリアに行くのは初めてらしく「こっちで良いのかな?」とか言っている。間違った方向に行ったら「ロッシル複合射撃区域」に行ってしまうじゃないか!

ゲートに入ったところにはフワフワ遊具が。遊んでいる子供は皆無

パブリック・エリアのゲートは日本のサーキットと同じようなつくり。でも、右端のひとつしか空いていない

(次のページへ続く)

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