M/B部と電源部を上下に隔離した
デュアルチャンバー構造の機能美
さて「P18x」シリーズの特徴である、M/B部と電源部を分け隔てるデュアルチャンバー設計は今回の製品でも継承している。筆者は初代モデルである「P180」のユーザーであったが、この構造のウィークポイントは2点あった。
M/B部と電源部を分けて熱を隔離するデュアルチャンバー設計を継承
間仕切りを境にして、M/B部のケージには3.5インチHDDを2台、電源部には4台を搭載可能
1つが、M/B部と電源部がプレートで分けられているためスペースが少なく、電源ケーブルの取り回しがしにくかった点だ。とくに電源部の空間には中央部分に120㎜角ファンを設置できるようにフレームが配置されており、いざ電源のフロアにHDDを増設するとなると、手の大きな筆者はこのフレームに邪魔されて、すべてのケーブルを引き抜かなければ作業ができなかった。後ほど紹介するが、同社の電源を搭載するためにこのフレームが無くなったことにより、作業は一層やりやすくなっている。
2つめが、電源スペースからマザーボードトレイ裏面へダイレクトにアクセスができなかったところ。今回、これを改善するためのケーブル用の穴が用意されている。見た目の美しさのほかに、エアフローも確実に改善するだろう。
さすがに「P180」に比べると、着実に使い勝手のウィークポイントを潰しにきている。
ケージの固定はドライバレスのネジで止められている
ネジを外せば、このようにスライドさせて取り出せる
M/B部の3.5インチHDD用ケージ。2台を搭載可能。スライド式で四隅に防振用のシリコングロメットが取り付けられている。このケージには120㎜角ファンを付属のブラケットで取り付けることが可能だが、その際にはHDDは搭載できなくなるので注意
M/B部の3.5インチHDD用ケージの反対側にはネジなどの小物を収納するためのツールボックスが用意されている
こちらは電源部の3.5インチHDD用ケージ。同じくシリコングロメットが4台分取り付けられている
間仕切り部分。初代P180 と比べるとドライバレスネジが取り付けられ、パーティションを固定できるようになった
マザーボードトレイ裏にアクセスするためのケーブル用ホールも3ヵ所に用意しているため、ケーブル取り回しはやりやすくなったと言えるだろう
マザーボードトレイ裏。写真を見てもらえれば分かるとおり、電源部のスペースからマザーボード裏へのアクセスがダイレクトにできるようになった。これでケーブルの取り回しの幅が広がり、見た目も美しい、エアフローも改善できる配線ができそうだ
本体上部と背面には120角の排気用ファンが2基搭載されている。いずれも回転数が1200/1600/2000rpm、風圧39/56/79CFM、ノイズレベル25/28/30dBで動作可能
本体背面の上部に前述のファンの切り替えスイッチが装備されている
フロントパネル側にはファンブラケットが用意されており、オプションで120㎜角ファンを前面に2基装着可能だ
(次ページへ続く)