一番の理由は、その「薄さ」だ。クレジットカード6枚と、5枚のお札を収納した状態で、厚さは実測20mm。これはお札を二つ折りにしない通常の長財布に同額のお札とクレジットカードを収納した場合とそれほど大きくは変わらない。
また全体の版サイズも非常にコンパクトに仕上がっており、スーツの内ポケットでもジーンズの前ポケットでも極めてスムースな出し入れが可能だ。筆者は、小銭を持つことが大嫌いで、特に一円玉のお釣りが増えそうなコンビニでは、iDカードで支払うことが習慣になってきている。そのため、マルチマネークリップの小銭入れには、硬貨より、ギターピックや昨今極めて小さくなってきたUSBメモリーやSDメモリーカードなどを収納している場合が多い。
マルチマネークリップの小銭入れは、ジッパーを開いた時に開口部を蛇腹型L字カット仕上げにすることで、硬貨の取り出しやすさと、ジッパーによる本体厚の増加を最低限に抑えることに成功している。
タンニンとクロームのコンビなめしであるナチュラルシャイニーレザーは柔らかい手触りと軽さが特長だ。一瞬の衝動買いで手に入れたマルチマネークリップだが、長く大事に手を入れながら使い込むことで、よりよい色合いに変わって行くことだろう。衝動買いは活用寿命が短いというのが一般的だが、土屋鞄製造所のマルチマネークリップは例外かも知れない。
今回の衝動買い
アイテム:土屋鞄製造所「マルチマネークリップ」(黒)
価格:1万2000円(土屋鞄製造所 ウェブショップ)

T教授
日本IBMから某国立大芸術学部教授になるも、1年で迷走開始。今はプロのマルチ・パートタイマーで、衝動買いの達人。

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