オフィス選びの基本とは?
東京R不動産/東京オフィス事情に聞く
HAL子:「社長、お待ち下さい!」
クマさん:「わっ、治子くん、背後から登場しないでよ。びっくりするじゃないか」
山本くん:「新型Macbook、買ったんですね。いいなあ……」
HAL子:「ええまあ。それより、まずこのサイトを見てください」
クマさん:「『東京オフィス事情』……初めて見るサイトだなあ。でも、住居ならともかく、オフィス選びでネット検索を使うのはちょっと違和感があるぞ」
HAL子さん:(ググれカス!……この人に一度言ってやりたい)
HAL子さんがアクセスした「東京オフィス事情」は実在のオフィス不動産物件紹介サイトです。「東京R不動産」で有名な(株)スピークさんが運営を行なっています。スピークの吉里さんに、このサイトの特徴や目指す役割などのお話しを聞きました。
東京オフィス事情は、東京R不動産からオフィス物件を抽出する形でスタートしました。“R不動産”は『面白い物件かどうか』をポイントに物件を紹介していますが、“オフィス事情”の場合は、R不動産的な特長を持った物件のほかにも、ごく普通のオフィス物件、いわば「R不動産的にはネタにならない物件」(吉里氏)も扱っています。「不動産サイト」としての普遍性を保持しているわけです。
住居とオフィスでは、その選び方は大きく異なります。住居ではリノベーションの際にかなり重視される水回り。雑居オフィスの場合は共同で必要最低限なものが付いていれば、事足りるという考え方もできます。一方で、この後詳しく見ていく、電源・ネットインフラ周りは業務の生命線ともなってきます。
とはいえ、まずは大きな部分から攻めていきましょう。吉里氏が指摘するのは、業種によって実はロケーションはある程度決まってくる点。東京の山手線の各駅に象徴されるように、業種と地名のイメージが合っていると、取引先も安心感が生まれます。逆もまた然り。そして、ロケーション毎に当然家賃相場が存在します。
けれども、真正面にそこに拘ると、当然ブランドイメージという付加価値が家賃に上乗せされます。どの程度そこを妥協して、別の価値をその場所に見いだすかが重要だと吉里氏は強調します。例えば、ベアーズ企画は池袋駅徒歩10分の雑居ビルという想定ですが、思い切って、駅徒歩数分の大塚駅周辺のリノベーションオフィスに、という選択肢も出てくるのです。
※物件の内容は連載当時のものであり、現在とは異なる場合があります
「え?大塚」と思われるかも知れません。しかし、オフィスからの移動時間と目的地までの乗り継ぎ時間を足し算すると、実はほとんど変わらなかったり、かえって効率的に移動できるという可能性もあるのです。あと大事なのは「そこで働く人たちが納得して働けるか、よく話し合うこと」(吉里氏)。
HAL子さんも、うまくクマさん・山本くんを導いて、そんな経済的・効率的な物件を選ぼうとしています。バブルを経験し、ブランド志向がまだ残るクマさん世代を説得するのは、なかなか骨の折れる作業です。
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