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「さらなるパーソナライズで生活のハブになる」

iモード10周年を当事者が語り尽くす

2009年03月31日 15時00分更新

文● 高橋暁子

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 iモードが生まれて、2009年2月22日で10周年を迎えた。この10年の間に、メールの他、着メロ、着うた、デコメール、おサイフケータイなど、革新的なサービスが次々と生まれ、現在4818万人ものユーザーがiモードを利用している。

新しい情報コンテンツのプラットフォームを創出し、まったく新しいケータイビジネスを実現したiモードも生まれてから10年の月日が流れた

 iモード開発に当初から関わってきたNTTドコモ コンシューマサービス部コンテンツ担当部長の原田由佳氏に、iモードの10年と、今後の進化について聞いた。

全ユーザーをターゲットにしたサービスとして誕生

 話は1997年にまでさかのぼる。当時、ケータイでの音声利用は上り調子だったが、NTTドコモの経営トップは満足していなかった。「いずれ音声利用はどこかで横ばいになる」と考え、将来を見据えた新しいデジタル情報サービスを始める必要性を感じていたのだ。そして、1997年の夏ごろから検討を開始し、約1年半のディスカッションの後に生まれたのがiモード。1999年2月のことだ。

iモード創成期から携わり、誰もが知る巨大なサービスに育て上げた1人である、原田氏。現在はコンテンツ担当部長の重責を担う

 当時、ゲートウェイビジネス部(現コンシューマーサービス部)にて、マーケティング関連の担当課長だった原田由佳氏らが考えたのは、「リテラシーが高い人たちだけではなく、ドコモユーザー全員をターゲットにできる新サービス」だった。そこで、「先進ユーザー向けの単語は使わず、何ができるか分かりやすく表現する」ことを心がけてデザインされた。全ユーザーをターゲットにしたことで、如何にハードルを下げてサービスを使いやすくするか。あるいは利用しやすい料金体系など、課題はたくさん出てきた。

 まず、操作を簡単にするために「iモードボタン」を付け、ボタン1つで簡単に起動でき、使えるようにした。また、公式コンテンツに関しては、「マイメニュー」というドコモ公式コンテンツ用のブックマークを作った。パソコンのブラウザ上でお気に入りサイトを保存する時の「ブックマーク」という言葉と別にしたのは分かりやすさを優先するためだ。「単語1つ1つまで時間をかけて検討しました」と原田氏は述べる。

現在までのiメニューのトップ画面の変遷。HTMLだった画面は、Flash Lite3.0が採用され美しくなっている

 使い勝手や単語を簡単にしたことで、若年層や高齢者層も抵抗なく使えるデザインがスタート当初からできていたのである。

驚異的な伸びを示しているiモードの利用者数。特にサービス開始して数年で爆発的にユーザーを伸ばすことができたのも、そのインターフェースのよさが多くの人に受け入れられたからだ

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