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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第94回

ほふく前進でじわりじわり 狩りモードの猫

2009年03月26日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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 こっちの彼もそう。さっきまで毛繕いしてたと思ったら、いきなり姿勢を低くして進み始めた。

好奇心旺盛で何にでもすぐ反応する通称「チロ」。こんな風に集中をはじめると 周囲がまったく見えなくなるところが面白い、というかあぶなかっかしい。 最近のターゲットは鳩。 (2009年2月撮影 ニコン「D90」)

 何を狙ってるんだろうとしばらく見てると……鳩。そろりそろりと近付いていくのだが、たぶん、鳩にはバレバレで、近付くにつれ少しずつ遠ざかっていくので距離が全然縮まらない。猫的にもダッシュで捕らえられる距離に近付くまでは他にどうしようもないので、見てる方はじりじりする。

向こうにいる鳩にピントを合わせてみた。この鳩を何10メートルもそろりそろりと追いかけていたのだ。当人はたぶん追い込んでるつもりなのだが、鳩は余裕(2009年2月撮影 パナソニック「LUMIX TZ7」)

 ときどきこうして鳩を狙ってるらしいのだが、つかまえたという話はとんと聞かない。

 この日は……鳩との間を犬の散歩が通りかかってあっさりゲームオーバー。

もたもたしてたら、犬の散歩に遮られて終了。鳩はどっかへいっちゃったとさ。こんなことを飽きずに繰り返してる(2009年2月撮影 パナソニック「LUMIX TZ7」)

 ちなみにこの猫、「好奇心は猫をも殺す」って英語のことわざを地でいっており、先日は歩けなくなって台車で散歩している老犬に不用意に近付いてました。結果は案の定。

台車に乗った老犬を見つけると、飼い主がその場を離れて世間話してるすきに、のほほんと近付いていき、軽く一声吠えられてびくっ。すごすごと退散したとさ(2009年3月撮影 ニコン「D90」)

 自力で歩けないからといって犬を舐めてはいけないのだよ。

 それにしても見てて飽きないヤツである。



筆者紹介─荻窪圭


著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメのレビューをしている。趣味はネコと自転車で、天気がいい日は自転車で都内を走り回りながら面白いものを見つけては撮影する日々。最近の単行本は『デジカメ撮影の知恵』(宝島社新書)。密かにネコ動画ポッドキャストも更新中。



*次回は 4月2日掲載予定

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